英王室のシャーロット王女誕生のニュースは、ヨーロッパ中でもちろん話題だが、フランスではもう一つ、なかなか“特別”な男児誕生のニュースが新聞を沸かせた。
セネガルからフランスのシャルル・ドゴール空港に向かう、エア・フランスの719便。深夜23時31分にダカールを離陸したこの飛行機の機内で、離陸後約1時間経ったころ、機長が静かに機内アナウンスを流した。「ご搭乗のお客様の中に医師の方がいらっしゃいましたら、お申し出下さい」。
エコノミークラスの前方に座っていた搭乗客ジャン・ルイさんがパリジャン紙に語ったところによると、その“母親”は、機内後方の座席だったようで、「ちょっと眠って起きてみたら、他の客が機内で赤ちゃんが生まれたと話しているのを聞いた」そうだ。着陸の直前、コックピットから“正式”な男児出生のアナウンスがあり、機内は万雷の拍手だったという。エア・フランスによると、搭乗していた医師は(医療行為に)必要なものを機内に持って乗っており、搭乗スタッフに的確な指示を出して緊急事態を乗り切ったそうだ。午前6時21分、シャルル・ドゴール空港に着陸、緊急医療チームと父親が出迎えたという。