中国天津市の企業グループが大型連休だった今月上旬、6000人余りの社員旅行でフランスを訪問。高級ホテルの部屋を大量に予約するなどして、1300万ユーロ(約17億5000万円)を使ったと話題になっている。欧州のメディアは「欧州史上最大規模のツアー」などと報じた。
11日の中国各紙によると、健康食品や化粧品を販売する「天獅グループ」。創設20年を記念し、社員と家族が84機の旅客機に分乗してフランスに向かい、5〜8日にパリとニースに滞在した。パリでは140のホテルに一斉に泊まり、ニースでは近隣の四つ星、五つ星ホテルの計4760部屋を予約した。
ニースでは、そろいのシャツや帽子姿で長さ500メートルの人文字を作り、「人で作る最も長い文」のギネス記録を更新。道路をパレードしたり、2時間にわたりスローガンを叫んだりした。
中国メディアには「外国人に成り金イメージを与える」「社員を動員した過剰な演出」との指摘もあるが、中国の富豪ランキングで24位になったことのあるグループ会長は「ニースでは秩序が保たれ、ごみも持ち帰った」と説明した。参加者が、お土産の購入にいくら使ったかは明らかになっていない。