日中関係は改善の兆しも見えないほど悪化しているが、中国人ブロガーのseandong(ハンドルネーム)さんは、「何かと争いの多い隣国を自分の目で見てみたい」と、親族と一緒に観光で東京を訪れたという。
東京滞在中、筆者たちは地下鉄で移動していたというが、東京の地下鉄はとても複雑だ。特に新宿駅や東京駅などといった大きな駅は、外国人にとってはもはや迷路に近いのではないだろうか。
筆者は当初、「北京や上海の地下鉄では問題ないのだから、日本の地下鉄も簡単だとたかをくくっていた」そうだが、おかげで何人もの親切な日本人に助けてもらう経験に巡り会えたそうだ。
乗り方を尋ねるために最初に声をかけた女性は、なんと中国語が少しできる日本人だったそうで、親切にも筆者たちを券売機まで案内し、切符の購入を手伝い、乗り換え方法まで教えてくれ、「まるで長年の友人のように面倒を見てくれた」と感動した様子で綴っている。改札口を過ぎて振り返ると、女性は心配だったのかまだ見守っており、「2番ホーム」に行くようにと遠くから繰り返し念を押す姿に、筆者は「女性に天使の輪が見えたようだった」と感動を表現した。
女性のおかげで無事に目的地までは着いたものの、乗り換え方法が分からなくなって右往左往していると、今度は1人の若者が声をかけてきてくれたそうだ。若者自身も乗り換え方法が分からなかったにもかかわらず、熱心に携帯で調べたりインフォメーションに行って聞いてくれたりし、途中まで一緒に乗って行ってくれたそうだ。言葉は通じなかったようだが「握手しながらの感動の別れ」だったらしい。
ほかにも筆者は東京滞在中に多くの日本人に助けてもらったそうだが、助けてくれた日本人に共通しているのは「指で指すだけで十分なところを、問題が解決するまで見届けるまでは離れない」ことだったという。「外国人のためにこんなに親切にしてくれるなんて!」と感動した様子で、日本人は「巷にあふれる抗日映画には永遠に登場しない」人たちだったと振り返った。