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ドローン少年

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都内の男性「少年の支援者だ」と警視庁に名乗り

 小型無人機「ドローン」を飛ばすと示唆する動画をインターネット上に配信したとして横浜市の無職少年(15)が威力業務妨害容疑で逮捕された事件で、東京都内の男性が「少年の支援者だ」と警視庁に名乗り出ていたことがわかった。少年は男性から現金の提供を受けていたほか動画配信による収益も得ていたとみられ、警視庁少年事件課はドローンの購入や動画配信の費用に充てていた可能性があるとみている。

 捜査関係者によると、男性は22日午前、浅草署を訪れ、「少年にパソコンの購入費として25万円を渡した」と説明した。今年2月ごろ、少年が配信した動画で「パソコンを壊されたので、誰か買ってください」と呼びかけているのを見て、少年の指定する銀行口座に振り込んだという。男性は「私は少年の信者。彼の動画が面白くてのめり込んだ。信者の中で、上に立ちたかった」と話している。

 少年の開設したウェブサイトには「支援金」の振込先として口座番号も記載されていた。少年は今月、善光寺(長野市)や東本願寺(京都市)、姫路城(兵庫県姫路市)などを訪れてドローンを飛ばしており、同課は各地への交通費などをこうした支援金でまかなっていた可能性があるとみている。

 また、少年が投稿していた動画共有サイトの中には、視聴者から換金可能なポイントがもらえる仕組みになっているものがあり、少年はこのポイントの現金化でも収益を得ていたとみられる。同課は、視聴者を増やすためにドローンを飛ばそうとする動画を配信していた可能性があるとみている。警視庁は22日、少年を東京地検に送検した。




<ドローン>15歳少年、動画配信で「囲い」獲得、さらに…

 小型無人機「ドローン」を飛ばすと示唆する動画をインターネット上に配信したとして横浜市の無職少年(15)が威力業務妨害容疑で逮捕された事件で、逮捕された少年は、物議を醸す動画配信を繰り返すことで「ファン」の支持を集め、金銭的にも支えられていた。ネットでのこうした熱心なファンは「囲い」と呼ばれている。配信者を囲い込み、動画配信中に書き込むコメントであおりたて、思い通りに動かすファンという意味でも使われる。「だれが一番、支援しているか」を「囲い」同士で競争するケースもあるという。

 この少年のウェブ上の公式サイトによると、今年2月に発生した川崎市の中1男子少年殺害事件でも、逮捕された少年の自宅前とされる場所から中継し、注目を集めた。複数の配信サイトを使い分け、警察官との「攻防」も流すことでも知られていた。川崎市の事件の際は、利用サイトの一つの管理者から「プライバシー侵害など利用規約に違反した」と認定され、投稿動画が閲覧できなくなる措置が取られた。

 少年は、視聴者が気に入った投稿者に金銭的な支援ができる機能がある別のサイトで配信を続け、公式サイト上で寄付も求めた。銀行口座も公開し、「ミサンガ」と呼ばれる腕輪など自身のグッズも販売。熱心なファンから支援を受けることで中継はさらに物議を醸す内容にエスカレートした。

 「囲い」について、インターネットと社会の関係に詳しい法政大の藤代裕之准教授(メディア論)は「換金できるポイントや寄付などの金銭的な授受が、大人と同じように未成年利用者が無制限に使える仕組みでいいのか。インターネット業界は早急に未成年に対して、制限を設ける必要がある。利用者の良心頼みには限界がある」と指摘する。



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