中国メディア・捜狐はこのほど、「韓国人は外国でも自国車を支持」と題した記事を掲載した。
韓国の首都ソウルに行ったことがある人ならわかることだが、走っている車の多くが韓国の国産車。韓国人が自国メーカーの自動車を支持するのは国内に限ったことではなく、海外でもその傾向が見られる。
韓国車の米国でのシェアは日本車やドイツ車にはかなわないが、値段が安く品質も悪くないことから中低所得者には人気となっている。さらに、米国に住む韓国人の大多数が韓国車を買うという。韓国人の自国車支持を「愛国心の表れ」とする見方があるが、デザインやコストパフォーマンスが良いことも無視できない要素だ。
韓国では国産車で商談に臨めば万事うまくいくが、日本車に乗っていると相手から軽視され交渉が決裂することもあるといわれるほど。こうした例からみても、韓国人がいかに自国車を愛しているのかがわかる
愛される四つの理由。
1点目は、輸入車に比べて国産車の価格がはるかに安いこと。同国では輸入車の価格が高いうえに部品代や修理代も非常に高い一方、国産車の最低価格が中国市場の販売価格より安く抑えられているうえ、中高級車の価格に至っては中国市場の半分以下というケースすらあるとした。
2点目は、アフターサービスが優れていること。国産車のディーラーは非常に快適でフレンドリーであるとし、一部のディーラーには、バーチャルゴルフ場やマッサージチェア、無料でインターネットのできるカフェのほか、女性専用の休憩室、さらにはサウナまで存在することを紹介。「現代自動車にとって、増加する輸入ブランドに対抗するうえでの最大の武器がアフターサービスなのだ」と解説した。
3点目は、政府が輸入自動車に対して多くの規制を掛ける一方で、国産車に対して多くの補助を出していること。同国では輸入自動車のネット販売制限、テレビや新聞・雑誌上での広告禁止、外国製高級自動車の顧客に対する特別税務検査実施、反ぜいたく・韓国製品購入運動、ローンの規制、一度に大量の自動車を輸入する行為への規制といった措置を政府が実施していると紹介。同時に、国産車に対しては長期ローンや輸出などに対する補助政策を取っており、これにより国内自動車市場を保護するとともに、自国製自動車の国際市場における競争力を高めているとした。
4点目は、外観デザインが受けたこと。「韓国人は整形に熱をあげるように、自動車の外観に対する要求も高い」としたうえで、今世紀初めにヨーロッパの一流デザイナーを招へいして設計を行ったことが「韓国車が今のような成績を獲得したことと関係がある」と解説した。
記事は最後に、韓国人が「愛国的な情緒から何も考えずに道義的に国産車を選んでいる」のではなく、国産車が彼らの美的要求に合致しているうえ、政府の良好な誘導によって国産車に人気が集まっていると結論づけた。