韓国・京郷新聞は、韓国文化財庁が推進する、朝鮮王朝時代の王宮を外国人向けに宿泊施設として開放しようという「宮ステイ」が問題になっていると報じた。
文化財庁は15日、ソウルの昌徳宮にある楽善斎区域の建物2つを改造し、外国人観光客を対象に1泊300万ウォン(約32万円)の宿泊施設として提供するとの案を発表した。楽善斎は朝鮮王朝第24代の王・憲宗が1847年に側室のために建てた建物で、国の宝物に指定されている。
文化財庁は、「人が暮らしていた古宮を開放することで、文化財を活用しようという趣旨」との立場だが、なぜ最高級の宿泊施設にする必要があるのか、などの批判の声が上がっている。恩平歴史韓屋博物館の黄平雨(ファン・ピョンウ)館長は、「金もうけのために文化財を活用しようということでは?」と疑問を呈し、「韓国のアイデンティティーを売ることができるという考えは問題」と述べた。
これについて、韓国のネットユーザーからはさまざまなコメントが寄せられている。
「国を代表する王宮に、電線を引いて洋式便器を設置するなんて、まともな人ならそんなことは推進できない」
「文化財庁は、間違っても庶民が宿泊できないように、と思っているに違いない」
「崇礼門(南大門。2008年に放火により焼失)が燃えていくらもたってない。すぐに計画をやめろ!」
「何百万ウォンの金で国のアイデンティティーを売ろうと言うのか?とんでもない」
「そんなにお金をもうけたいなら、青瓦台(韓国大統領府)をモーテルにしろ」
「昌慶宮を動物園にした日本人に、王宮をホテルにしようという韓国人」
「昌慶宮は日本人が手を付けたから、いまだに王宮らしからぬ壊れぶりだ。昌徳宮は韓国人の手で壊そうって言うのか?」
「お金さえ出せば日本人でも泊まれるのか。文化財をばかにされている気分だ。土の中で王様が泣くだろう」
「守るべき物は守ろう。そこに日本人が寝ることを考えてみろ」
「安倍(首相)や三菱重工の会長みたいな日本人が泊まるかもしれない。そう考えると怒りが込み上げる」