中国南部・柳州(Liuzhou)市の食品薬品監督管理局は、男性機能不全(ED)治療薬を混入した酒を製造・販売していた酒造業者2社を摘発し、酒瓶5300本以上を押収したと発表した。
当局の声明によると2社は、モロコシや小麦を原料とする中国の伝統的な蒸留酒「白酒」に、シルデナフィルやタダラフィルなどの化学薬品を添加していたとされる。この2つの薬品は、一般に「バイアグラ(Viagra)」と「シアリス (Cialis)」の商標名で知られている。
柳州市のある広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)当局によると、2社はED治療薬を混ぜた製品を「カンフー・アルコール(Kungfu Alcohol)」「滋養強壮酒」などと称して販売していた。当局は酒瓶5300本超とともに添加用の化学物質1200キロも押収したという。
中国は、滋養強壮や催淫効果をうたった酒の製造に長い歴史を持つ。シルデナフィルなどの化学薬品を飲食物に混ぜることは法律で禁止されているが、これまでにもたびたび違法業者の摘発がニュースになっている。