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朴槿恵大統領妹の親日発言 書籍出版や講演活動を勘ぐる声も

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動画配信サイト「ニコニコ生放送」で朴槿恵大統領の妹、朴槿令(クンリョン)氏による「親日」発言が波紋を広げている。首相の靖国参拝について批判する韓国のことを「内政干渉」などと批判したのだ。
 なぜ実の姉である朴槿恵大統領の「反日」路線や韓国の国民感情と真逆の発言をしたのだろうか。

 槿令氏は、1961年の軍事クーデターで大統領に就任し1979年に暗殺されるまで独裁政治を敷いた朴正熙・元大統領の三女で、姉の朴槿恵大統領とは2歳違い。政治家の道を歩んだ姉とは異なり、音楽家となった後、韓国女性囲碁連盟総裁など文化活動を重ね、災害救助や福祉事業などNGO活動にも参加している。

 ただ、韓国では“いわくつきの人物”との見方もある。韓国に詳しいライターの高月靖氏はこう話す。

「朴槿恵氏の弟・志晩氏は覚醒剤の使用で5度の逮捕歴がある。彼の行動がいつ朴槿恵政権を脅かすともわからないので“朴槿恵のアキレス腱”といわれています。妹の槿令氏も2013年に詐欺罪で有罪判決を受けている。今回の親日発言で、韓国内では弟だけでなく妹までもが姉の政治生命を脅かす『槿令リスク』として懸念され始めています」

 朴槿恵大統領にとっては悩みの種の妹弟であり、かねてから韓国国内では「不仲説」が囁かれてきた。インタビュー中でも槿令氏は2013年の大統領就任式以来、姉とは会っていないと明かしている。今回の発言の背景としてまず指摘されているのは、そうした姉妹の溝からの“私怨”だ。

「姉妹の仲に亀裂が生じたきっかけは、母である陸英修夫人が夫の巻き添えで凶弾に倒れた後(1974年)だといわれています。陸氏が子供3人のために設立したといわれる児童福祉団体の運営を巡って揉め事が起き、姉妹の仲は断絶状態になったようです」(前出・高月氏)

 母亡き後、児童福祉財団「育英財団」の理事長は朴槿恵氏だったが、1990年に槿令氏が、「姉は親しくしている宗教活動家に騙され操られており、財団の放漫経営を見過ごしている」と非難、当時の盧泰愚大統領に嘆願書を出すなどして姉を辞任に追い込んだ。代わって理事長に収まった槿令氏も2008年に運営上の問題から解任されている。

 この確執が下地にあることから、戦後70年の節目での親日発言の意図が姉への“口撃”だったのではと推測されているのだ。韓国政治に詳しい札幌学院大学の清水敏行教授が指摘する。

「父親の朴正熙・元大統領は親日家として知られていたため、朴槿恵氏は野党勢力などから親日のレッテルを張られることを恐れ、極端な反日路線を打ち出してきた。妹の槿令氏が親日をアピールすれば、父も妹も親日だから大統領も親日ではないのかと勘繰られることにもなりかねない」

 一方で全く別の理由も指摘されている。在韓国ジャーナリストの藤原修平氏が説明する。

「槿令氏は2011年に知人から金を騙し取った容疑で起訴された。本人は否定しましたが罰金500万ウォン(約53万円)の判決を受けた。実はその後『罰金を払えなかった』との噂があるんです。弁護士費用にも事欠くなど生活に窮しているという話さえ出ていた。数年前から日韓歴史問題に関するセミナーを開催し、その講演料が主な収入源ともされ、今回の親日発言は注目度を高めて書籍の出版や講演活動の幅を広げる思惑があるのではと勘ぐる声もある」

 インタビューで槿令氏が明かした現在の仕事は災害救助や福祉関連の非営利組織であり、それほど稼いでいる状況ではなさそうだ。

 事の真偽は定かではないが、偉大な大統領を父に持ちながら、その遺志を受け継いだ姉と我が身の境遇を比べてしまったとすれば、槿令氏の胸に姉に対する複雑な感情があっても不思議ではない。

※週刊ポスト2015年8月21・28日号






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