現地入りした当初、空気には特に異臭はなかった。医師や看護師、被害者やその家族、報道関係者やボランティア、警官などが行き来していたが、誰も呼吸に異常が生じている様子もないことから、記者は「精神的なものによるのだろう」と思っていた。
ところが数日後、他の記者らも次々に頭痛を訴えるようになり、目に痛みが生じるようになった。現地でボランティア活動をしているタクシー運転手は、「目が痛むが、空気は本当に安全なのか」「病院の外でしばらく立っていたが、車の中に戻って窓を閉め切っているほかない状態だ」と話した。
政府は汚染があったとしても安全基準内だと言うかもしれない。だが倉庫にどのような化学物質が保管されていたのか、どのような有毒物質が大気中に放出されたのかが明らかにされておらず、それで安全だと言われても信じられない。
中国国営の新華社通信は16日、事故現場では大量のばい煙が立ちこめ、爆発のあった中心部には大きな穴ができ、中に水がたまっているのを付近の高架橋から見ることができると伝えている。