中国江蘇省にある小学校で新学期が始まった8月31日、女性教諭が校舎の5階から飛び降りて死亡した。遺書とみられるメッセージには「ダークなことが多すぎて、生きるのに疲れた」とつづられていたという。香港・東網が1日、中国本土メディアの報道を伝えた。
現地時間8月31日午後1時ごろ、同省儀征市内の小学校で人が飛び降り即死したとの連絡が警察に入った。警察が現場を調べたところ、死亡したのはこの小学校で3年生の担任を務めていた女性教諭であったことが確認された。この教諭は新学期よりこの学校に異動してきたばかりだったという。
また、女性が2年前に前任地だった小学校で「校長が児童の給食費を流用し、接待に使っていた」と告発していたことが発覚。当局の調査でこの校長が24万元(約450万円)あまりを横領していたことが明らかになり、校長は免職処分となった。
その後、高級教師の職位での採用を受けようとした際に学校側からその資格を取り消され、同市の上級行政単位に当たる揚州市や江蘇省に訴えたところ、関係幹部から報復を受けたという。また、新任地では「田舎から来た」として嫌われ、クラスの保護者から担任を変えるよう学校に要求が出ていたとの情報もあるが、一部保護者はこれを否定している。
女性の夫は、自殺当日も女性に変わった様子は見られず、住居の購入について話し合っていたと語る。しかし、飛び降りる1時間前に女性から「ダークなことが多すぎて、生きるのに疲れた」とのショートメッセージが送られてきたことも明らかにしている。