タイ警察の報道官によると、首都バンコクで8月17日に起きた爆破テロ事件で、当局は新たに中国籍の男1人の逮捕状をとった。
男はアブドゥレフマン・アブドゥサタエル(通称「イサン」)容疑者で、当局の許可なく武器を所持していた疑い。すでに逮捕されている中国籍のユスフ・ミーライリー容疑者とともに行動していた姿が、防犯カメラに映っていた。
事件でどのような役割を果たしたのかは確認されていないが、犯行グループの一員だったとみられる。
同報道官によれば、アブドゥサタエル容疑者はミーライリー容疑者の同居人で、事件前日にタイから出国し、8月末までバングラデシュに滞在していたとみられる。
ミーライリー容疑者は先週、カンボジア国境を越えて逃走しようとしたところを拘束された。事件直前に爆弾を詰めたリュックサックを現場へ運び、防犯カメラに映っていた「黄色いTシャツ姿の男」に渡したことを認めているという。
8月末にもう1人の男が逮捕されたバンコク市内のアパートで、爆弾製造用の装置からミーライリー容疑者の指紋が検出された。同容疑者は中国のパスポートを持っていたことが分かり、タイ当局が中国へコピーを送って確認している。
事件をめぐってはこのほか、トルコへ逃走したとみられるタイ人の女とトルコ人の夫にも逮捕状が出ている。この夫婦はほかの容疑者らを呼び集め、滞在先などを手配した疑いが持たれている。
事件についての犯行声明は出ていないが、中国の少数民族、ウイグル族が関与した可能性が指摘されている。