日本に旅行をしたことをきっかけに、食料の保存方法について考えた台湾人女性が、その内容をブログに書きつづった。冷蔵庫が家庭に無かった昔に思いを巡らせたのはValkyrie(ハンドルネーム)さんで、「以前は日陰干しや塩漬けが、食料の保存方法だった」と述べるも多くの問題があったとした。
筆者が挙げた問題とは、戦時中の食料輸送で「前線部隊への補充が必要だが輸送時間が大変長く、腐敗する食料が多かった」点だという。そのため様々な保存容器が開発され、缶詰がガラス容器からアルミに進化したなど調べ、まとめている。そして東京を訪ねた時、珍しい食品を発見し「最も印象深かったのは、自衛隊のパンの缶詰だった」と筆者は述べた。
それは、「魚や肉類の一般的な缶詰とは全く異なった」という。すぐさま台湾に持ち帰りたいと考えたようで、「好奇心が沸き、帰国時の飛行機に持ち込めるかどうかを確認した」そうだ。航空会社へ問い合わせたのだろう。続けて「パンの缶詰」をじっくりと観察し、「底に書かれているのは賞味期限だろう」など、日本語表記から内容を想像したとのこと。
「開けやすいタブを引っ張ると、濃厚なパンの香りが漂った」と、開けた感想を述べた。また筆者を感動させたのは、パンが包装紙で包まれていたこと。「衛生面を考慮した上での親切な設計だ。手の汚れがつかないようにする、工夫だろう」と、受け止めたそうだ。日本人の繊細な面を感じただろう。
また筆者が入手したのは自衛隊のラベルが張られた「パンの缶詰」であったが、組織内の食料という意味合いのみならず、備蓄できる災害時の非常食になると理解したそうだ。プレーン味を口にし、「もちもちの食感で柔らかい。その上かめばかむほど香ばしかった」と食べた感想を述べた。「次に日本に行く時も、必ず買います!」とブログを締めくくっている。
「パンの缶詰」が相当気に入った筆者は、日本土産の定番にするようだ。保存可能な台湾の非常食と言えば、インスタントラーメンや缶入りのおかゆが中心と思われ、パンを缶に詰める発想に驚かされただろう。おでん、ラーメン、鹿肉や熊肉のカレーなど日本では様々な缶詰が製造されているので、外国人に勧めると良いお土産になり喜ばれることになりそうだ。