巨額の赤字を抱えるインドの国営航空会社エアインディアが、客室乗務員125人に対して体重を減らすよう指示した。減量できない場合は地上職に配置転換すると通告している。
この措置についてエアインディアの広報は15日、CNNの取材に対し、客室乗務員としての勤務に必要な水準の健康を取り戻す機会を与えたと説明。「医学的な理由でそれができない場合は地上職を提示する」とした。
今回の通告は、インド民間航空当局の規定に沿った措置となる。同局は昨年打ち出した規定で、肥満度を表す体格指数のBMIについて、男性客室乗務員は18~25、女性客室乗務員については18~22の範囲内とすることを義務付けた。BMIが25~29.99の男性と、22~27の女性は「太り過ぎ」と分類された。
エアインディアは乗務員の体重管理について、外見を問題にしているわけではなく「安全性の問題」だと強調、「緊急時の対応を含む機内での業務を遂行するためには健康でなければならない」と説明する。125人の客室乗務員に通告した減量の期限については明らかにしていない。
同航空に勤務する客室従業員は現時点で3000人以上。地元紙タイムズ・オブ・インディアによると、従業員は2013年、BMI測定の健康診断を受けるよう指示されていた。しかし大多数の従業員は測定を拒否。同航空に対し、スポーツクラブの会費を負担するよう要求しているという。
エアインディアは多額の負債を抱え、2012年にインド政府が救済に乗り出していた。