来年3月・4月に2部作で公開される映画『ちはやふる』。末次由紀氏の同名マンガ(講談社)の実写化した同作の主演は、“新バッシングの女王”広瀬すずが務めることで話題を集めていた。そんな中、いよいよ同作のビジュアルが披露されたのだが、意外(?)なほどに“広瀬版千早”は好評だ。
女性マンガ「BE・LOVE」(講談社)で連載中の『ちはやふる』。主人公・綾瀬千早が、転校生・綿谷新との出会いを通じて競技かるた(小倉百人一首)の魅力に目覚め、幼なじみ・真島太一らかるた部の個性豊かメンバーと一緒にかるたに情熱を燃やす物語である。なお、同作は「第2回 マンガ大賞」など、数々のマンガ賞を受賞したほか、2011年・2013年と2度にわたりアニメ化されている人気作。それだけに、今年6月に“主演・広瀬すず”という第一報に、「腹黒いこいつに千早は無理」といった批判が多く見られた。
しかし今月13日、原作コミック2巻の表紙を模したデザインのチラシビジュアルが公開されると、広瀬に対する評価は一変。「すず、かわええ」「思ったよりかわいい」「再現度高いな!」「原作よりかわいいのは珍しい!」など、“広瀬版千早”に肯定的な意見が多数を占め、「エラ、隠してるよな」「映画の裏方スタッフさんによろしくね!」といった否定的な意見は、あっという間に少数派へ。
また、広瀬自身も「完全実写化という難しさも実感しましたが、出来上がったビジュアルを観て夢が叶った感じです」と自信を覗かせた上で、「『千早』なんだって、改めて実感させてもらえた撮影でとても幸せでした」とコメントを残している。
だが広瀬が評価される一方で、「男どもの配役が酷い」「男はもっとがんばれただろ!」「若手のやつ誰だよ」と、男性陣の配役に不満を感じているファンも多いようだ。特に、「野村周平が太一って」「太一が一番おかしい」など、真島太一役を演じる野村周平に違和感を覚えるようだ。また、「太一と新の配役が逆だろ」といった、綿谷新役を演じる“真剣祐と野村を交換すべき”説を唱えるファンも多い。
根強く残る、原作・アニメファンたちの不安と不満。だが、監督を務めるのは、青木琴美氏の人気マンガ『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(小学館)を実写映画化し、ヒットに導いた小泉徳宏。『ちはやふる』でも、その手腕でファンをあっと言わせることはできるだろうか?