ラグビーのワールドカップ(W杯)で、優勝2度の南アフリカを破る歴史的勝利を挙げた日本代表は、選手31人のうち10人が外国出身だ。南ア戦では試合終了間際、ニュージーランド(NZ)出身のカーン・ヘスケス(30)が逆転トライを決めるなど、チームで重要な役割を果たしている。
ラグビーの国際統括機関「ワールドラグビー」は代表の資格について、①その国・地域で生まれた②両親または祖父母の一人がその国・地域で生まれた③36カ月以上、その国・地域に居住している――の3要件を定め、そのどれかを満たせばいい。
外国出身とは言え、彼らは生活から日本になじんでいる。10人中5人は日本国籍を取得。その一人、近鉄所属のトンプソンルーク(34)は南ア戦後、「もう、信じられへんわ」と関西弁で感激を表した。地元の大阪府東大阪市では行きつけの定食屋もあり、人気者だ。日本の高校や大学で学んだ選手の多くは日本語を話し、国歌斉唱のため、君が代の練習も積んでいる。