先日上陸した台風18号の京都の現場レポートにNHK井上あさひアナが登場した瞬間、Twitterトレンドに浮上するなどSNSで盛り上がりを見せたことは記憶に新しいが、井上アナが今、テレビ東京・大江麻理子らに続く正統派アナの本命として注目を集めている。その人気はNHKの夜の看板番組『ニュースウオッチ9』を“卒業”し、地方局(京都放送局)に異動した際には“あさひロス”という言葉も生まれるほど。露出は以前よりも減っているのに存在感を増し続けている井上アナの魅力を検証してみた。
■昨年の「好きな女子アナ」では初ランクイン達成
井上アナといえば、NHKを代表する報道番組『ニュースウオッチ9』のメインキャスターとして、2011年から2015年3月までほぼ毎日(平日月曜~金曜)出演してきた看板アナだ。同番組は、静かなスタジオでアナウンサーが淡々と事実だけを述べるといった、かつてのNHKの“お堅い”スタイルではなく、明るい雰囲気があり、井上アナと長年コンビを組む大越健介キャスターが「○○だと私は思いますが」と私見も述べるという、わりとくだけたものだった。
そうしたどことなくアットホームな番組内で、井上アナは笑顔を振りまきながら安定したアナウンス技術を駆使し、落ち着いた聞き取りやすい声で優しくニュースを読み上げていく。特にその声質は他の女子アナにはないもので、“癒し効果”があるのでないかと思えるほど独特のもの。そんな井上アナを日々見ているうちに、視聴者も自然と親しみがわいてきたのか、本サイトの2014年度「第11回 好きな女子アナウンサーランキング」で8位に初登場するまでに好感度も上がり、同番組卒業後はファンの間で“あさひロス”なる言葉が生まれたほどだった。
■実はサブカル好き?伊集院光のラジオが大好き
ずば抜けた美人というわけではなく派手さもないが、親しみやすく清楚感漂うルックスで、現在34歳という歳相応の落ち着きもある。民放のアイドル女子アナ的なスキャンダルからも無縁のように見えるし、絵に描いたような“品行方正”な女子アナとして、ひょっとしたら若い男性から中高年男性に至るまで、“理想の奥さん”的なポジションも獲得しているのかもしれない。しいて民放の局アナで言えば、テレビ東京の大江麻理子アナと同系統だろうか。
その一方で、プライベートではラジオのヘビーリスナーを公言し、「伊集院光のラジオ番組(『伊集院光 深夜の馬鹿力』)が大好き」などとマニアックな一面を見せるなど、“正統派だけど実はサブカル好き?”という意外な一面を漂わせていることが、ネットでの好感度が高い理由のひとつだろう。一見、堅いようにも見えるが、実は“気取りのなさ”や“庶民っぽい”ところを持っていることが彼女の魅力のようだ。現在は、先述したように京都放送局へと異動している。NHKではアナウンサーの異動は定期的かつ当たり前で、そもそも井上アナは鳥取、広島放送局を経たのち東京アナウンス室に配属された。もちろん地方勤務から東京アナウンス室へ復帰する例も少なくなく、実際彼女は月に一回『NEWS WEB』(月~金23:30~)で全国ネットに復帰している。
それにしても、“あさひロス”なる言葉を生むほどに幅広いお茶の間のファンを獲得し、京都に異動後にもさらに注目度を高めている井上あさひアナ。近い将来、『NHK紅白歌合戦』の総合司会を務める可能性を持つ“逸材”であることは間違いないだろう。今後の彼女の活躍に注目していきたい。
(文/五目舎)