来年の米大統領選の共和党指名候補争いに名乗りを上げたテッド・クルーズ上院議員は25日、イランが核兵器入手を図った場合、米国はイランの最高指導者ハメネイ師の「暗殺」の検討をせざるをえないことを示唆する発言を示した。
ワシントンで開かれた保守系団体の会合で述べた。イランと欧米などの6カ国は先に、イランの核開発活動の縮小や経済制裁の緩和などを盛り込んだ最終合意を成立させたが、同議員はこの合意を厳しく非難する急先鋒ともなっている。
クルーズ議員は会合で「我々はイランの最高指導者が理解しなければ、彼に性的交渉の経験がない女性72人を紹介する手助けをしなければならないのかもしれない」と演説した。イスラム教の殉教者は来世で性的体験がない72人の女性に迎えられるとの、一部の過激派の間で広がる信条に絡めた発言内容となっている。
保守派の中で人気がある同議員はこれまで再三、ハメネイ師を「神政の過激な信奉者」と弾劾してきた。ただ、同師を狙った直接的な行動に言及したのは異例となっている。
クルーズ氏は、イランとの核合意を許したオバマ大統領については「国家支援のテロリズムの最大の財政援助者となった」との非難を再三繰り返している。
同議員はテキサス州選出。