「中居くんありがとう」「優しいなぁ」――。先日、SMAPの中居正広さんがモーニング娘。のファンから感謝される出来事があった。
モー娘。OGが出演したテレビ番組で、中居さんがその場にいない加護亜依さんの名前を率先して口にしたためだ。
ナレーションでも「吉澤、石川、辻ら」で一くくりにされ...
1997年の結成以来、モー娘。はメンバーの加入・卒業を繰り返しながらヒット曲を連発してきた。2015年10月9日放送の「中居正広のキンスマスペシャル」（TBS系）では、モー娘。黄金期のOGとして1期～4期のメンバー9人が集結。過去の映像を交えながらグループの歴史を振り返った。
スタジオに姿を見せなかったメンバー4人のうち、1期生の福田明日香さん、2期生の市井紗耶香さん、単独3期生の後藤真希さんは再現VTRや過去映像に何度も登場したが、4期生の加護亜依さんだけは扱いが異なった。パフォーマンス中に小さく見切れることが数回あった程度で、名前の紹介すら一度もなかったのだ。
単に機会がなかったわけではない。4期メンバー4人が加入した際のVTRでは、加護さんが自己紹介する映像だけが流れなかった。さらにナレーションでも「吉澤（ひとみ）、石川（梨華）、辻（希美）らが加入」と、残り1人にもかかわらず「ら」でくくられていた。
2000年の加入後、同学年だった辻さんとのペアで人気を博し、グループの欠かせない存在となった加護さん。しかし、グループ卒業後の06年、07年に未成年喫煙問題を起こして事務所をクビになった。08年に別事務所から復帰するもプライベートでのゴタゴタが続き、15年6月末に離婚。8月には事務所との契約が終了し、現在はフリーとして活動している。
今回、加護さんに出演交渉があったかどうかは分からないものの、明らかに他の3人とは異なる扱いだったのは確かだ。オンエアされたスタジオトークを見る限りでも、メンバーが加護さんに触れることはなく、「不自然」ともいえる状況が続いていた。
そうした中で突破口を切り開いたのが司会の中居さんだった。
番組終盤、中居さんは後藤さんが加入した時のことについて、安倍なつみさんや保田圭さんと話した後、「そのあとに、ここと加護が入ってくるんだ」と、後段に座る4期の吉澤さん、石川さん、辻さんを見ながら加護さんの名前を出したのだ。
「相棒」 辻希美にさりげなく「加護は？いないの今日」
「はい、4人で」と答えるメンバーに、中居さんは「4人どうだったの？入ってくるときは」と重ねて質問。すると吉澤さんが「怖かったんですけど、怪獣2人がいたんで」と切り出して、隣に座る辻さんに触れた。
辻さんとのセットで語られる人物といえば、言うまでもなく加護さんだろう。しかし吉澤さんはこの時点では名前を出さなかった。それに気づいた中居さんは、話をいったん遮って「怪獣2人ってどういうこと？」と尋ね、吉澤さんから「辻と加護です」との答えを引き出した。
これが呼び水となったのか、直後には矢口真里さんが「（2人は）目を離すとどこに行ったかわからなくなるんですよ。『あれ？辻、加護、今ここにいたけど、どこ行った？』みたいに」と懐かしげに思い出話を披露した。
長年モー娘。と共演してきた中居さんであれば「怪獣2人」が誰を指しているかは聞かなくても当然分かっただろう。吉澤さんへの質問はモー娘。にあまり詳しくない視聴者のためとも考えられるが、多くのモー娘。ファンらはこれを加護さんに対する気遣いと受け取ったようだ。ツイッター等には
「中居くん加護ちゃんの名前ありがとう」
「中居くん、ちゃんと加護ちゃんの話してくれてる」
「加護ちゃんのことも言ってくれる中居さんは神」
「さすが中居くん、優しいなぁ」
「改めて中居くんが好きになった」
といったコメントが続々寄せられた。
ちなみに中居さん、企画冒頭にもさりげなく加護さんの名前を出していた。メンバーをスタジオに招き入れながら、最後に入ってきた辻さんに「おう辻、加護は？いないの今日」と声をかけていたのだ。他のメンバーの話し声と重なり聞き取りにくくはあったものの、気づいたファンからは「泣けた」「さすが」と称賛の声が寄せられている。