米国防総省は18日、米軍が主導するシリアでの空爆で、国際テロ組織アルカイダ系の過激派組織「ホラサン・グループ」の最高幹部とされるサナフィ・ナスル容疑者を殺害したと発表した。
国防総省の声明によると、ホラサンはシリアで活動するアルカイダ元戦闘員らの集団。ナスル容疑者はその最高位のメンバーだったが、15日にシリア北西部での空爆で死亡した。
同容疑者は過去にアルカイダで資金調達の責任者を務めたことがあり、米財務省が国際テロリストに指定していた。声明によれば、ホラサン幹部が殺害されたのは過去4カ月で5人目。
ナスル容疑者の死は、イスラム過激派系のソーシャルサイトで広く伝えられた。カーター米国防長官は、ホラサンによる米国や同盟国への攻撃計画に「相当の打撃」を与えたとの見方を示した。
国防総省や専門家によれば、ナスル容疑者は、ホラサンの資金調達部門で大きな役割を果たしていたほか、戦闘員志願者がパキスタンからトルコ経由でシリア入りする経路の手配も担当していた。
今年7月に米軍の空爆で殺害されたホラサンのムシン・ファドリ指導者とも近い立場にあったとみられる。