1989年のSF映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ2作目で、「未来」として描かれた2015年10月21日が到来した。
映画の中で主人公のマーティー・マクフライは、80年代当時まだ生まれていなかった自分の子どもたちを救うため、2015年のこの日へ旅に出る。
2作目の公開から四半世紀。21日には「バック・トゥ・ザ・フューチャー・デー」を記念して、3部作すべてを上映するイベントも開かれた。
ロバート・ゼメキス監督は同作品の未来を2015年に設定したことについて、回想録の中で「未来についての映画は嫌いだった。今も好きになれない」「誰かが必ず点数を付け続けるから」と語っていた。
実際、同作品が予想した未来技術の当たりはずれを話題にする記事やビデオは数え切れない。2作目に登場した大画面テレビは当たり、タイムマシン「デロリアン」の動力「ミスター・フュージョン」は外れ、仮想現実ゴーグルは当たり、映画「ジョーズ」19作目は外れだった。
1作目の公開から30年がたった今も、同作品の人気は根強い。
トヨタ自動車が制作した新CMでは、マーティーを演じたマイケル・J・フォックスと、天才科学者ドクを演じたクリストファー・ロイドが出演し、未来技術について語り合う。
2作目に子役でデビューしたイライジャ・ウッドも、最近出演したテレビ番組で同作品の未来予想について熱心に語っていた。ただしウッド演じる未来の子どもがかぶっていた調理器具のような緑色の帽子だけは、ファッションとして定着しなかった。
一方、あと数週で実現するかもしれない予測も1つある。映画の中では2015年、大リーグのシカゴ・カブスがマイアミ(1989年当時は大リーグチームがなかった)を制してワールドシリーズ優勝を果たした。
今、カブスはナショナルリーグの優勝決定シリーズに出場し、その目標を目前にしている。もし実現すれば、シカゴ出身のゼメキス監督も胸をなでおろすかもしれない。