中央気象局は12日、日本統治時代に建てられた「旧台南測候所」が文化部(文化省)から積極的に古跡の保護に努めてきた優良施設として認められたと発表した。同施設は2009年にも同様の理由で表彰を受けている。
旧台南測候所は1898(明治31)年に落成した現存する台湾最古の気象観測施設で、中央の塔はその形状から「ペッパーミル(胡椒管)」の愛称で親しまれていたという。また、「鷲嶺台地」と呼ばれた当時の台南で最も高い場所に建造されたこの建物は、高層ビルがなかった頃の重要なランドマークでもあった。
1978年には新庁舎の完成で取り壊し案も出たが、歴史的価値があるとする職員から反対され中止となった。1998年に測候所としての役目を終えたが、同年に台南市が市定古跡に指定。2003年には国定古跡に昇格し、修復を経て2004年からは気象博物館として活用されている。