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客室が分離可能、モジュール式の機体を特許申請 エアバス

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航空機製造大手の欧州エアバス・インダストリーは29日までに、客室の胴体部分をエンジンなどがある機体からまるごと引き離し、専用のターミナルで乗客らを収容した後にそのまま運び出し、機体にドッキングさせるアイデアを公表した。

米当局に今年2月に特許申請し、今週認められた。乗客搭乗や荷物積載に要する時間節約や最適な保安検査の実施などが期待でき、経費節約にもつながると見ている。

このアイデアは技術情報サイト「ワイアード」が最初に報じた。

特許申請の説明文などによると、客室部分のモジュールはクレーンの腕状のような装置に設けられた搭乗口に用意し、乗客を収容した後、モジュールごと機体に運び、据え付ける計画。はめこむような方法で機体と合体させるとみられる。エアバスの想定図によると、モジュールは半円のかまぼこの形となっている。

機体部分は搭乗口から離れた場所で、燃料補給や機体点検が可能となる。搭乗口の待合室も不要となる。

エアバスによると、操縦室は機体部分に設けられ、操縦士は必要に応じ、機体を地上で移動させる。この客室用モジュールを貨物積載用に変えることも可能としている。

ただ、この客室モジュール分離方式用の航空機の設計には長い年数が必要とみられる。また、空港の方もこの航空機に対応するために施設の大幅な改造が迫られることになる。

英国のエアバス社の広報部門責任者は、客室モジュール案は同社のアイデアを保護するため特許申請したことを認めた。その上で「多くのアイデアは構想以上の段階に成長しない」とも付け加えている。

エアバスは昨年、操縦室を機体下部や後部に据え、パイロットはデジタル装置をにらみながら操縦するアイデアでも特許を申請。従来の位置から離せば、機種はより長く、とがった形状になり、それだけ空気力学的な利点を得られると主張していた。同社はまた、2002年にはテロ対策やハイジャック阻止で操縦室外の床に扉を仕掛け、コックピットへの侵入の試みがあった場合、扉を開けて下に落下させるアイデアでも特許権を求めていた。




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