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イスラム国、性奴隷の凄惨な実態。元奴隷女性の告白(イラク)

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イラク北部でその信仰から虐殺の危機にあるクルド系少数宗派ヤジディ教をご存知であろうか。昨年8月にイラク北部のシンジャー地区から数百人の女性や少女が誘拐され、5000人以上の男たちが殺害された。捕らわれの身となった彼女たちはISIS戦闘員たちの性奴隷として苦難の日々を送っている。

ヤジディ教はイスラム教の教えにゾロアスター教や古代ペルシャの宗教、ミトラ教が入りまじった豊かな伝統を持った宗教である。その教徒は60万人とも言われるが、ISIS(自称イスラム国)からは悪魔を崇拝する信仰としてこれまで何度も迫害を受けてきた。

普通の幸せな生活をしていたというBushraさん(21)、Noorさん(22)、Muniraさん(16)の3人の女性(いずれも仮名)。ISISに突然村を襲われ、家族からも引き離され、性奴隷として過ごしてきた。幸運にもISISから逃げ出すことに成功した彼女たちが、その真実を知ってもらいたいと苦渋に満ちた自らの体験を『CNN』のインタビューで語った。

Bushraさんによると、誘拐された少女たちはまずISIS内の産婦人科医のもとに連れて行かれ、処女であるかどうか、妊娠していないかどうか調べられるという。妊娠3か月だった友人はすぐさま別の部屋に連れて行かれ、2人の医師によって堕胎処置がとられた。出血がひどく話すことも歩くこともできない状態だったにもかかわらず、彼女は残酷にもレイプされた。Bushraさん自身も、レイプされるなら死んだほうがましと殺鼠剤を飲んだが死にきれず、病院で胃の洗浄を受け「そう簡単には死なせない」と脅されたそうだ。

若い女性や少女は動物のように扱われ、武器売買の交換要員、勇敢に闘った戦士への贈り物にもなる。Bushraさんは家族もヤジディ教も捨て、イスラム教徒に改宗し戦闘員と結婚することを強要された。そこには選択肢はなく絶望だけがあったという。

年老いて太った醜い男に選ばれそうになったNoorさんは恐ろしくなり、なりふり構わず他の戦闘員に自分と結婚してくれるように懇願して結婚した。だがその後も「10人の戦闘員にレイプされればイスラム教徒に改宗できる」という考えを強制され、結局11人の男に次々とレイプされることになった。イスラム過激派はコーランによってこれらの行為は正当化されていると主張している。NoorさんもBushraさんと同様に自殺をはかったが死にきれず、回復するやいなや再びレイプされたという。

MuniraさんはISIS戦闘員に「ほうび」として2度売られ、3度目は他の少女とトレードされた。少女たちは一列に並ばされ、腹、歯、胸が念入りにチェックされる。男が気に入ると有無を言わさずレイプされた。

現在、この3人の女性は保護され新しい生活が約束されているが、いまだに捕らわれの身となった数百人の女性たちがいる。捕らわれた中には、絶望して自殺を図る女性が後をたたないという。彼女たちが勇気をもって語ったISISの現状。誘拐された女性たちの一刻も早い救出を願ってやまない。





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