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カナダ企業、新鮮な空気を中国へ「輸出」 売れ行き好調

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大気汚染が深刻化する中国に、カナディアンロッキーのきれいな空気を――。カナダの新興企業「バイタリティー・エア」が輸出を始めたボトル入りの空気が、好調な売れ行きをみせている。

バイタリティー・エアによると、カナダ西部のスキーリゾート、バンフの空気を詰めたボトルを先月中国で売り出したところ、最初に出荷した500本が2週間で売り切れた。次回の出荷に向けた予約は、すでに1000件近くまで達しているという。

価格はボトルのサイズによって違い、1本14~20ドル(約1700~2400円)だ。

中国北部はスモッグに覆われることが多く、特に暖房の季節になると汚染が深刻化する。当局は先ごろ、大気汚染警報を初めて4段階中の最悪レベルまで引き上げた。

バイタリティー・エアの共同設立者、モーゼス・ラムさんは昨年、インターネットのオークションに出品した袋詰めの空気が99セントで落札されたのをきっかけに、空気の商品化を思い立ったという。

けてバンフを訪れ、空気をボトルに詰める手作業に10時間を費やす。「我が社が扱うのは新鮮な空気。オイルやグリースを使う機械は通したくない」という。

カナダ国内の店頭では物珍しさで目を引く程度だが、中国の人々にとっては現実的な価値がある商品だと、ラムさんは強調する。

ただ、香港理工大学でマスク着用の効果などを研究するウォレス・リャン教授は、「大気中の有害な粒子を排除することが必要。ボトル1本の空気では解決にならない」と懐疑的な見方を示す。

しかしラムさんは「中国が食品や水を輸入しているなら空気を輸入してもいいはずだ」と、同国での事業にますます意欲を示している。




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