日本統治時代の1917(大正6)年に設立された「台南高等女学校」を起源とする台南女子高校が29日、開校98年の記念式典を開き、日本統治時代の制服などに身を包んだ生徒が卒業生らを出迎えた。
この企画は、記念式典で母校を再訪する卒業生らに敬意を示そうと計画されたもの。卒業生には日本統治時代に同校で学んだ女性も含まれており、校友会が当時の写真を基に再現した制服のほか、運動着、弓道着、剣道着なども用意された。生徒も髪型をおさげにするなど細部にこだわった。
11月下旬には、日本統治時代の卒業生の孫が台南女子高校を訪れ、学校側が保存していた資料や校歌、写真などを90歳を超える祖母のもとに持ち帰る出来事もあった。70年以上を経て青春時代の思い出に触れた女性は当時を懐かしみ涙を流したという。また、今回の訪問で同級生だった台湾人女性の存命も判明し、来年母校で再会を果たす見通し。
同校の校友会は、2017年の開校100周年を記念するため、所有する日本統治時代の古写真約5000枚のデジタル化や卒業生へのインタビューなどを行っている。