多様な人が集まり、実践する「21世紀型公民館」を目指す場「ソーシャル・キッチン」(京都市上京区相国寺門前町)で1月9日から、「フリーフリーマーケット~道具編~」が開催される。主催は、室町地域ごみ減量推進会議。
イベント名は、「フリーマーケット(蚤の市)」に、無料、自由という「Free(フリー)」を加えたもの。出品も無料で、出品物の引き取りも無料で受け付ける。「手放す喜び、作る楽しみ、それはお金では買えないもの」をモットーに、出品者を「捨てる神」、引き取る人を「拾う神」と呼び、モノの大切さを感じ、モノを介した参加者同士のコミュニケーションの場づくりが同イベントの狙い。
出品できるものは、はさみや鍋などの日用品や文房具、工具などの「道具」。自分がどのように使っていたか、道具のストーリーなどを一言添えて出品する。会場内に並べられた出品物は全て無料だが、気に入ったものを引き取る時には、スタッフや会場内にいる参加者に、どのように使うか、なぜ欲しくなったかなど、簡単に一言伝えて持ち帰るのがルールとなっている。
会場では、接着剤や小刀、ミシンを使ったワークショップも開催し、それぞれの道具のプロが、使い方や使うときのコツなどをレクチャーする。
同会議会長の織田英夫さんは「自分が必要でなくなったモノも、他の人が必要としているかもしれない。新しいモノを買って不要になれば捨てるのではなく、別の人に渡し、もう一度使われることで道具も生き返る」と話す。「モノを大切に思う気持ちは次の持ち主にも伝わり、もう一度大切に使われればモノも喜ぶだろう」と笑顔で話す。織田さんの出品物の今では珍しい二枚歯カンナは、「ちょうど二枚歯カンナを探していた」という若い男性の目に留まり、早くも「拾う神」が現れたようだ。
開場時間は11時~19時(最終日は15時まで)。今月12日まで(出品は11日まで)。