三井不動産と台湾の複合企業、遠雄グループの合弁会社、三新奧特莱斯は27日、大型商業施設「三井アウトレットパーク 台湾林口」を新北市内に正式開業した。三井グループが手掛けるアウトレット施設のアジア進出は初めて。台湾初出店の飲食店を目玉に集客をねらう。
敷地面積は2万2000坪、店舗面積は1万3500坪に上る。広報担当者によると、同施設の特色はグルメ。台湾初出店となる米シアトル発のポップコーン専門店「ククルザポップコーン」やハワイ生まれのハンバーガー店「クア・アイナ」、カフェ「ナナズ・グリーンティー」をはじめ、「点水樓」や「欣葉小聚」など台湾の名店も揃う。フードコートには「つけめん玉」や「博多長浜らーめん 田中商店」など日系店が軒を連ねる。
店舗数は約220店舗。商品は平均4割引きで売られるという。近隣に住むファミリー客を考慮し、シネマコンプレックスや台湾初上陸の知育アミューズメント施設も設置した。アウトレット以外の正規店として、「ユニクロ」や「誠品生活林口店」も入居する。
同施設は21日から試験営業を開始。三新の和田山竜一総経理(社長)によれば、オープンしているのは7割にとどまるものの、2000台収容の駐車場は毎日満車。飲食店の業績がとりわけ好調で、ほとんどの店舗に行列ができているという。初年度の売上は60億台湾元(約210億7700万円)を見込む。
開店初日と3月31日までの週末や祝日には、台北メトロ(MRT)の一部の駅と同施設を結ぶ無料シャトルバスが運行される。