アフリカ東部ソマリアで2日、離陸後間もない旅客機で爆発が起き、2人が負傷した。同機は出発地に引き返して無事着陸したという。乗客の1人が明らかにした。
爆発が起きたのは、ソマリアの首都モガディシオ国際空港を出発したアラブ首長国連邦のダーロ航空D3159便。地上で撮影された映像には、機体の翼の上の部分に、扉よりやや小さい大きさの穴が空いた様子が映っている。捜査関係者によると、検査の結果、爆薬の残留物質の反応が出たという。
飛行中に爆弾が爆発したという情報について、ソマリアの首相報道官は現時点で確認を避け、「矛盾する情報が多数ある」と話した。ダーロ航空も「調査中」とのみ説明している。
空港当局者の推定によると、爆発は同機の離陸後間もなく、高度1万2000~1万4000フィート(約3700~4300メートル)の上空で起きた。同機はモガディシオに引き返し、無事着陸したという。
モガディシオ国際空港では事態を受けて一時的に便の発着を見合わせた。同空港には国連やアフリカ連合のほか、米国や欧州連合(EU)など各国の外交使節の拠点がある。
現時点で犯行声明は出ていない。ソマリア周辺では1月にモガディシオのレストランやホテルが襲撃されるなど、武装集団「シャバブ」が市民や観光客を狙った犯行を繰り返している。