国際海事機関(IMO、本部・ロンドン)は2日、北朝鮮が打ち上げを通知してきた「衛星」のカバーなどが落下する可能性がある三つの海域の位置情報を公表した。
北朝鮮はこれまで、人工衛星打ち上げと称して事実上の長距離弾道ミサイル発射実験を重ねてきた。日米韓は、発射の強行は国連安全保障理事会決議違反にあたり、「重大な挑発行為」だとして北朝鮮を批判。安倍首相は3日、米韓と連携して自制を求めていく考えを示した。
北朝鮮は2日、「今月8日から25日の間に地球観測衛星『光明星』を打ち上げる」とIMOに通知した。事実上の長距離弾道ミサイルとみられる。
IMOが公表した通知文によると、「衛星ロケット」は南に向けて発射され、1段目は韓国の西の黄海に、カバーが韓国・済州島チェジュドの南西海域に、2段目がフィリピン・ルソン島の東の太平洋に落下する。この通りなら、沖縄県先島諸島沖を通過する可能性がある。
「衛星」は、北朝鮮北西部東倉里トンチャンリの「西海衛星発射場」から発射されるとみられる。東倉里から2段目の落下予想海域までは約2500キロ・メートル。