恐怖の瞬間だ。サバンナのハンターとして知られるチーターが至近距離にいるのだ。57歳のフォトグラファー、キム・ウォルターはボツワナのマシャトゥ動物保護区で撮影をしていた。チーターが足下に近寄ってきた時、ウォルターは足を失うことも想像したと言う。
6週間にわたりウォルターは母親と4匹の子どもチーターに密着して取材を行なっていたため、チーターが近寄ってきた時は興奮の瞬間であった。襲われる!と思ったのも束の間、なんと足を舐めてきたそうで、ウォルターはチーターと信頼を築けていたことがよく分かったという。
「親子のチーターは僕の側にいて、撮影しながらしばらく時間が過ぎたよ。子どものチーターのうち、特にメスのチーターは他の兄弟に比べて僕に興味津々で、寝そべって撮影していた僕の方へ近づいてきたんだ」とウォルター。
「足下の本当に近くまで来た時、前脚で叩かれると思ったら舐めたり甘噛みし始めたんだ。少し痛かったから足を引いたら、もっと弱くやらなくてはと分かったようだった。飼い猫が飼い主の様子を見るみたいだったよ。心配しなくて良いとすぐに分かった」と獰猛なイメージからは想像もつかないチーターの行動を語る。
また「彼女は好奇心旺盛で信頼してくれていた。だから僕も同じ気持ちであることを伝えて、自信を持って撮影することが大事だった」と続けた。
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