京の花街の芸舞妓が地域の歴史や文化を学ぶ「1日バス研修」が16日、京都市内であった。着物姿の芸舞妓たちが「和」を基調とした京都迎賓館(上京区)で最高峰の伝統工芸の数々を見学した。
研修は京都伝統伎芸振興財団(おおきに財団、東山区)が、若い芸舞妓に京都の歴史や文化へ理解を深めてもらおうと毎年企画している。9回目の今年は五花街から芸舞妓と仕込み、お茶屋関係者ら約80人が参加し、2005年に京都御苑内に開館した京都迎賓館を訪ねた。
芸舞妓たちは織物や京指物、土壁、庭園など日本の技の粋を集めて作られた館内を見学。和室の「桐の間」では、職員から一枚仕上げの漆塗り座卓や特別に栽培したイグサによる畳表などの説明を受け、技の高度さに感心しきりだった。宮川町の舞妓、ふく苗さん(20)は「日本の技術の素晴らしさにはほんまに驚きました。舞妓となったからには、いつかこういう場所で舞わせていただきとおす」と話していた。
お香の老舗「松栄堂」(中京区)も訪問した。