仏自動車メーカーのブガッティ・オトモビルはこのほど、スイスで開催中のジュネーブ・モーターショーで新型スーパーカー「シロン」を正式発表した。
ブガッティが現在、生産しているのは4車種のみ。どれも名車の誉れ高い「ヴェイロン」の派生モデルだ。初代のヴェイロンは2005年に発売され、「ヴェイロン16.4スーパー・スポーツ」は2013年、「世界で最も速い市販車」としてギネスブックに認定された。
だがヴェイロンの時代は終わりに近づいている。
ブガッティによれば、後継車種の「シロン」は「まったく新しい進化を遂げている」。最高速度も馬力も、そして価格もヴェイロンを上回っており、ベース価格は240万ユーロ(約3億円)だ。
ブガッティのデュアハイマー社長は声明で「限界を超え、新たな記録を打ち立てるのは人間の本性だ。シロンは最高の車をさらによいものにしようというわれわれの努力の結晶だ」と述べた。
シロンの最大出力は1500馬力で、過去最高だったヴェイロンを300馬力上回る。最高速度は明らかになっていないが、路上では時速420キロでリミッターが作動するという。
ブガッティはフォルクスワーゲン傘下。シロンの初代モデルの生産台数は500台を予定しており、すでに3分の1は予約販売済みだという。昨年秋から「選ばれた顧客」向けの非公開の説明会を開いており、納車は今年秋の予定だ。