台湾の白色テロに関する資料を所有していた一般の男性宅に先月末、国防部(国防省)の憲兵が家宅捜索に訪れ、資料を押収した上で男性から事情を聴取していたことが分かった。国防部の羅紹和報道官は7日、男性は機密資料をインターネット上で販売していた疑いがあったとし、「国の安全に影響する恐れがあった」と捜索の正当性を強調した。
国防部では、捜索は男性の同意を得た上で実施し、違法性はなかったと強調。ただ、第三者機関に調査を依頼し、過失や違法性が認められた場合はしかるべき対応をとるとしている。
また、同部政治作戦局の聞振国局長は、男性に対して1万5000台湾元(約5万2000円)の報奨金の提供を申し出たが拒否されたと説明。異例の対応については、口止め料ではなく、資料の出所やほかにも機密資料がないか確認するためだったと語った。
一方、張善政行政院長(首相)は、事態は不当だとして、円滑な調査のため、国防部に対して関連部門の主管を異動させるべきだとの考えを示した。