デンマークのスポーツ用品メーカー、ヒュンメルはこのほど、新たにデザインしたサッカーのアフガニスタン代表チームのユニホームを発表した。ラインナップの中には、イスラム教徒の女性が髪を覆うためのスカーフ「ヒジャブ」が備わったタイプも含まれる。
ホームが赤、アウェーが白の新ユニホームは、8日の国際女性デーに公開された。女子用のユニホームは男子と同様の半袖タイプのほか、頭や腕、太腿などを合成素材で覆ったイスラム教徒向けのデザインも用意。ホーム、アウエー両方とも内側にライオンの図案が描かれている。
国際サッカー連盟(FIFA)は2014年、ユニホームと同じ色にするなどの条件をつけた上で、女子選手の試合中のヒジャブ着用を認める方針を示していた。
ヒュンメルのオーナー、クリスチャン・スタディール氏は同社のウェブサイト上で「アフガニスタンの人々には、本来の自分たちらしくいてもらいたいと考えている。その一環としてまず、ヒジャブを着けても着けなくても女性がサッカーを楽しめるようにした」と述べた。
アフガニスタン女子代表の元主将で、今回のユニホームのデザインに関してアドバイザーも務めたハリダ・ポパルさんは「代表のユニホームは私たちの文化、伝統、歴史のすべてを象徴するもの。アフガニスタンの女子チームはサッカーが持つ団結力の大きさを示す存在だと思う。国内の多くの女性に希望を与えられたらうれしい」と語った。