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)トルコ・イスタンブールの繁華街で19日、自爆攻撃が発生し、自爆犯1人を含む少なくとも5人が死亡、36人が負傷した。トルコでは数日前にも首都アンカラで自爆攻撃が発生し35人が死亡したばかりだった。
昨年7月以降にトルコで起きた大規模な自爆攻撃としては6度目となる今回の事件は、歩行者天国にもなり普段は買い物客や観光客で賑わう全長約2キロメートルのイスティクラル通り(Istiklal Caddesi)で発生した。爆発があったのは土曜日の朝だったため、通りはまだ普段よりも静かだったという。
イスタンブール県のバーシップ・シャーヒン知事は「これは自爆攻撃であり、テロ攻撃だ」と話し、攻撃で4人の犠牲者と自爆攻撃実行犯1人を合わせ5人が死亡したと述べた。
トルコのメディアは、今回の爆発でイスラエル人3人とイラン人1人が死亡したと伝えている。一方で米政府は、死者の中に米国人2人が含まれていたと明らかにした。死亡したという米国人2人は二重国籍を持っていたのか、トルコのメディアが伝えた以外にも犠牲者がいるのかは現時点では明らかになっていない。
メフメト・ムエジンオール保健相は、負傷者36人のうち12人が外国人で、うち6人がイスラエル人、2人がアイルランド人、残る4人はそれぞれドイツ、アイスランド、イラン、ドバイから来ていたと述べた。
アフメト・ダウトオール首相は捜査で迅速に実行犯を突き止めると述べ、「あらゆる形式のテロを根絶するまで、強い意志と忍耐を持って戦い続ける」と述べた。米政府は事件を「卑劣な攻撃」と非難した。
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■「容疑者はトルコ人過激派」と地元メディア
地元メディアは、19日の実行犯がトルコ人過激派のサワシュ・ユルドゥズ容疑者(33)だと伝えている。
今回の自爆攻撃で犯行声明は出されていないが、政府系のメディアはイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の犯行と指摘している。ISは、今年1月にイスタンブールの名所ブルーモスク(Blue Mosque)付近で発生しドイツ人観光客12人が死亡した自爆攻撃や、昨年10月にアンカラで発生し、103人が死亡したクルド系左派グループ平和集会での自爆攻撃など、このところトルコ国内で複数の攻撃を行った疑いがもたれている。
しかし、最近ではトルコにおいてクルド闘争が再発し、クルド人過激派組織による自爆攻撃も発生している。過去1か月でアンカラでは2度自爆攻撃が発生し、数十人が死亡している。
トルコのメディアが放映した防犯カメラの映像には、長いコートを着た自爆犯とみられる男が、爆発の直前に、地元政府ビルの外で少人数のグループに近づく様子が捉えられていた。
イスタンブールのシャーヒン知事は、自爆犯の標的は政府ビルだったとみられると述べた。またある欧米外交関係者は、自爆犯が観光客にも被害を与えることを狙っていた可能性もあると指摘した。