米太平洋艦隊司令官、痛烈な中国批判「砂の万里の長城を築いている」
ハリス米太平洋艦隊司令官は3月31日、オーストラリアの首都キャンベラで講演し、中国が進める南シナ海での岩礁などの埋め立てについて「この数カ月間、しゅんせつ船とブルドーザーで砂の万里の長城を築いている」と批判し、強い懸念を表明した。
司令官は、南シナ海で中国など各国が領有権争いをする状況について「地域の緊張を高め、不測の事態を招く可能性を高める」と指摘。中国を名指しして「環礁に砂を投入して人工の土地を造成し、コンクリートで覆い、4平方キロ以上の土地を作り出した」と具体的に批判し「その意図について深刻な疑念を引き起こしている」とけん制した。
中国による埋め立てをめぐっては、フィリピン軍の参謀総長が30日の会見で「世界中の国にとって懸念だ」と危機感を示している。