日本の自衛隊が隊員に「遺書」強要、海外への武力行使想定か
中国新聞網は、日本の自衛隊で、海外への武力行使を想定したとみられる遺書の強要が行われていたことが分かったと報じた。
日本の華字メディアによると、陸自北部方面隊(札幌市)の関係者が、所属部隊の隊長ら上司から「『家族への手紙』を書き、ロッカーに置くように」と「服務指導」されたことを明らかにした。自衛官にとって「指導」は事実上の「命令」に等しく、絶対服従が求められるという。
「苦情申し立て」をした隊員もいた。だが部隊からの回答では「有事の際直ちに任務につくことができるよう常に物心両面の準備を整えること」が陸自服務規則などに明記されているとした上で、「家族への手紙は物心両面の準備をより具体化したもの」「長期の任務に急きょ就くことに備えて」「あらかじめ本人の意思を整理しておくことにより、個人の即応性を向上させるものである」と意義づけられていた。だが隊員は「戦死への覚悟を求めたものであることを感じた」と証言しているという。
陸自北部方面総監部は、「2010年7月から12年7月にかけて同方面隊のすべての隊員約3万8000人を対象に実施した。遺書とは認識していない。入隊時に宣誓した任務を完遂するための具体的な方策の一つで、任意であり服務指導の範囲だ」としているという。