重病の50代女性を葬儀場に置き去り、看病できなくなった家族に業者が“アドバイス”―台湾
台湾の高雄市立葬儀場でこのほど、ヒ素中毒で重症となった58歳の女性が置き去りにされていたことが分かった。警察は81歳の夫や「置き去りにして、死亡するのを待てばいい」とアドバイスしたとされる葬儀業者から事情を聴く方針だ。台湾・自由時報が19日伝えた。
報道によると、夫は18年前にヒ素中毒を発症して重症となった妻の看護をしていたが、蓄えが底をつき、自身も過労で入院することになったため、28歳の息子に母親を葬儀場の遺体安置場に置き去りにしてくるよう指示した。
「葬儀場に置き去りにすればいい」と提案したとされる葬儀業者は、「『酸素の管を外して病院から帰宅し、死亡を待てばいい』とアドバイスしたが、自宅に送り届けると女性の息子が『寝かせる場所がない』と言ったので葬儀場に連れていった」と話している。
安置所で女性は上着に紙おむつの姿で棺をのせる台の上に横たわっていたが、5時間後に発見され、救急車で自宅に戻った。その後、当局の関係者が自宅に確認に訪れ、病院に運んだ。