サケの白子でレアアース回収 日本の研究グループが発見―中国報道
台湾・中広新聞網はこのほど、日本の研究グループがサケの白子を用いてレアアース(希土類)を鉱石から分離・回収する手法を発見したと伝えた。高効率かつ低コストで分離・回収ができるという。中新網が伝えた。
レアアースは17種あるが、多くの種類が含まれている鉱石からレアアースを取り出す際、現状の技術では特殊な樹脂が必要で、大きな手間とコストがかかる。
研究チームは、大部分が廃棄されるサケの白子を使って大規模にレアアースが回収できれば、環境に優しい上、コストも大幅に低減できると説明した。
地下鉄の痴漢増加、女性専用車両設置を求める声も―台湾
23日、台湾の地下鉄で痴漢が多発しており、市議員らは対策や捜査体制に不備があるとして女性専用車両の設置を求めている。
2013年5月23日、台湾紙・聯合報によると、台湾の地下鉄・台北捷運(たいぺいしょううん)で最近、痴漢が多発しており、2008年から今に至るまでの間に、車内や駅で93件発生。地下鉄の駅構内には監視カメラが多数設置されているにもかかわらず、犯人逮捕に至ったのは6割にも満たない。そのため、市議員らは、対策や捜査体制に不備があるとして、女性専用車両の設置を求めている。中国新聞網社が伝えた。
地下鉄運営会社の譚国光(タン・グオグアン)総経理は、「世界の主要都市に設置されている女性専用車両の情況の把握を進め、早くて3カ月後には女性専用車両の設置ができるようにする」としている。一方、林奕華(リン・イーホア)市議員は、「同地下鉄では痴漢事件が毎月平均1.5件発生している。被害者はいずれも女性。方法は肩に手を回したり、腰に手を回したり、スカート内を盗撮したり、胸を揉んだり、お尻を触ったり、女性のお尻に下半身をこすりつけたりと大胆な行為が多い。現在、全車両に監視カメラを設置しているほか、プラットホームにも女性専用の待合室を設置しており、女性を保護している」と指摘した。
それでも、痴漢の犯人逮捕に限りがある理由について、地下鉄警察隊の宋景武(ソン・ジンウー)隊長は、「背後から迫られるため、被害者も犯人の特徴があまり分からない上に、プラットホームには人が多く、監視カメラでは確認しきれない」とし、捜査の限界を指摘している。
そのため、譚総経理や宋隊長はいずれも、「痴漢事件解決のためには、被害者が犯人を容認するような態度を取らず、勇気を持って助けを求めること」と呼びかけている。
地下鉄で女性が痴漢の被害に遭った場合、その場で糾弾するほか、プラットホームでは駅員に助けを求めることができる。車両内なら、インターホンを通して運転手に車両の位置を伝えれば、次の駅で駅の係員か警察が駆けつけてくれる。
林市議員は、「地下鉄の駅や車内では乗客同士の距離が近いため、痴漢行為も露骨になる。そのため、女性や女性・子供専用の車両を設置し、女性の選択肢を増加させるのが一番いい」と指摘している。
ただ、譚総経理は「可能性を探る」としながらも、「海外では女性専用車両を設置して以降、一般車両にいる女性が痴漢に遭う可能性がさらに高くなったという問題も発生している。また、市民が乗る車両を制限できる法令・規範が今のところない」と慎重な姿勢を見せている。
今年のGDP成長率予測、2.4%に下方修正=行政院[経済]
行政院主計総処は月24日、今年第1四半期の実質域内総生産(GDP)成長率(改定値)が前年同期比1.67%となり、4月30日に発表した速報値1.54%から上方修正した。
2013年通年のGDP成長率見通しは2.4%とし、今年2月の予想の3.59%から1.19ポイント下方修正した。
聯合晩報によると、主計処の石素梅主計長は立法院(議会)で、通年の成長率の見通しを引き下げる可能性を示していた。
台湾経済研究院景気予測中心の孫明徳主任は「通年の予測値が下方修正されるのは当然で、下げ幅がどの程度かが問題だ。世界経済は5月中旬から下旬にかけ大きく変化し始めた。中国経済の状況はあまり良くないようだが、米国経済は、雇用が増え、株価は高値を更新し、住宅販売が好調であるなど、回復し始めたようだ」と指摘。「5月初めには、台湾が今年3%の成長を達成できるか、懸念が広がっていた。しかし、なお今後の情勢の変化を見守る必要がある」と話している。
元大宝華総合経済研究院の梁国源院長は「3%の達成には努力が必要だ。現在、米国経済は状況が良く、日本も下半期に成長の余地があるが、中国の状態はあまり良くない。世界経済も全面的な回復とは言えず、伸び率はまちまち。外需面では台湾が依存する市場が、急速に回復するかどうかが鍵だ」と述べた。梁院長は「内需はまだてこ入れが可能で、政府は民間の生産力を高めるため、インフラ建設を進めるべきだ。補助金の支給だけでなく、例えば水道管の漏水問題をうまく解決すれば、工業団地への水の安定供給が実現し、民間の生産力が上昇する」などと話している。
ミスぶどうコンテストで“紫色の宝石”PRへ
台北市内で25日行われた2013年「彰化ミスぶどうコンテスト」で50名の参加者がステージ上でそれぞれの美しさを披露、紫色のぶどうの実や緑の葉にちなんだコスチュームに身を包み、舞台で美しさを競い合った。
このコンテストは今回で5回目。今年は407名が応募、事前に50名に絞られ、さらにきょうの2次選考を勝ち抜いた20名が来月、中南部・彰化県の最終選考へと向かう。優勝者は賞金・賞品を獲得するほか、“葡萄公主”(ぶどう姫)として彰化県ぶどう農産のイメージキャラクターを務めることになる。
彰化県のぶどう栽培面積は全台湾の45%を占め、日本をはじめ海外にも輸出されている。同県では今後“ぶどう姫”イベントでPRを行い、“紫色の宝石”を内外へ向けてさらに積極的に売り込みたい構えだ。
国父紀念館の衛兵交代式、中国大陸観光客に大人気=台湾
台北市内の観光地で海外旅行者に人気のトップ3は何と言っても国父紀念館、中正紀念堂、故宮博物院。それぞれ、中華民国建国の父・孫文の記念ホール、戦後の台湾を指導した蒋介石元総統を記念するモニュメント、そして、中華の歴史を物語る芸術品の数々が収められている世界的な博物館。いずれも地元台湾より大陸中国と縁が深く、大陸からの観光客には特に人気が高い。
このうち国父紀念館は3年連続で台北市の人気観光地トップの座を占めている。観覧無料で、辛亥革命の指導者・孫文の像が拝める上に、広場からは至近距離で台北101ビルも撮影できるため、観光客にはもってこいの観光スポット。特にここ数年は館内で衛兵の交代式が始まるやいなや、周囲から聞こえてくるのは中国大陸各地のお国訛り。これは2008年大陸住民の台湾観光自由化以来の現象だ。
初婚年齢男女とも上昇、晩婚化傾向=台湾
内政部が25日発表した統計によると、昨年台湾での平均初婚年齢は男性が31.9歳、女性が29.5歳と、10年前に比べてそれぞれ0.9歳と2.7歳、前年比でも共に0.1歳上昇しており、晩婚化の傾向を見せていることがわかった。
台湾では国際結婚も増えているが、これらを含めた台湾全体の“新郎新婦”を国・地域別にみた場合、男性はその他(=台湾・中国大陸・東南アジア以外)の国籍者が37.1歳と最も高く、大陸・香港・マカオ出身者が35.3歳、中華民国籍が33.7歳、東南アジア出身者が33.1歳で続いた。
女性については、年齢が最も高いのは大陸・香港・マカオ出身者の32.3歳で、2位はその他の国籍者30.9歳、中華民国籍は30.8歳で3位、東南アジア出身者は最年少で28.9歳だった。
年齢別では、男性は30〜34歳が最多で全体の40.71%、女性は25〜29歳が最も多く、全体の40.62%をそれぞれ占めている。
なお、昨年結婚した男性の平均年齢は33.8歳で、女性は30.8歳といずれも前年比で0.2歳上昇している。
Berryz工房、台湾で食べたいのはやっぱりショーロンポウ
モーニング娘の姉妹ユニット、Berryz工房のメンバー7人が24日、台北松山空港に到着、大勢のファンがつめかけた。今回は2泊3日のスケジュールで同日夜は早速、台北市街中心部の地下街を会場に握手会が催され、500人のファンがメンバーと握手や言葉を交わした。きょう25日夜はファンミーティングも開催される。
メンバーは19〜21歳で、キャプテンの清水佐紀が1991年生れ、92年生れが4人、あとの2人は93〜94年生れ。清水は金城武もビビアン・スーも台湾出身のタレントは知らないと正直に告白、「でもこれからいろんな方と知り合いたいです」。
満杯のスケジュールで食事はホテルですませるメンバーら。台湾で食べたいのは?との質問には異口同音に「ショーロンポウ!」。果たして彼女たちの夢は実現するか。一行は26日午後日本に帰国する。
フィリピン公船による台湾漁民射殺事件に国際世論は台湾支持の方向へ
中華民国(台湾)船籍の漁船「広大興28号」が、5月9日にフィリピン公船により銃撃された事件について、国際社会が台湾の立場および事件の真相を理解して以降、台湾を支持する世論が次々と示されている。その中には、米国および欧州連合(EU)の上下両院議員が台湾を支持する声明を発表したほか、米国の大手新聞「ワシントンポスト」、外交関連専門の刊行物「ネルソン・レポート」、フィリピンメディアの「フィリピン・デイリー・インクワイアラー」「フィリピン・スター」「マニラ・ブレティン」「マニラ・タイムス」など、いずれも台湾を支持する報道内容を掲載した。
米国連邦議会の上院外交委員会アジア太平洋小委員会のベン・カーディン(Ben Cardin)議長(民主党、メリーランド州選出)は5月21日、殺害された漁民、洪石成さんの遺族に対し、哀悼の意を表すと共に、フィリピンが台湾との密接な協力による調査を行うよう促すプレスリリースを発表した。また同下院外交委員会のエド・ロイス(Ed Royce)議長(共和党、カルフォルニア州選出)も、フィリピン政府は中華民国政府および国民に対して謝罪すると共に、洪石成さんの遺族に賠償すべきであるとの声明を発表した。ジュディ・チュー(Judy Chu)下院議員(共和党、カルフォルニア州選出)も、フィリピンの暴力行為を非難する発言を行った。
EUでは、ベルギー議会で台湾を支持する議員グループの共同議長であるジョルジ・ダリマン(Georges Dallemagne)議員が、同事件で犠牲となった漁民の遺族に対し、哀悼の意を示すと同時に、同様の悲劇が二度と発生しないよう、台湾とフィリピン双方が速やかに漁業協議を開くことを期待するという声明を発表した。
国際メディアによる報道では、米国の「ワシントンポスト」が5月21日に、「台湾の漁民が殺害されたことにより引き起こされた、台湾とフィリピン間の争議」と題する報道の中で、台湾はフィリピンの謝罪を拒否したが、これはフィリピン側が殺害された台湾漁民の洪石成さんの死亡を「不幸であるが、意図的ではない生命の損失」と位置付けたことによるものであると指摘した。同報道では、台湾の駐米国代表処の関係者が「台湾がバーシー海峡において軍事演習を行ったことは挑発ではなく、台湾の人々が洪石成さんの死に対する激しい憤りを反映するものであり、台湾の政府が自国領領海内における漁民保護の決意を示すものでもある」と発言した内容を引用した。
米国のランドール・シュライバー(RandallG. Schriver) 元国務副次官補は5月20日、ワシントンの「ネルソン・レポート(Nelson Report)」に掲載された論説の中で、現在フィリピンと中華民国の政府間において、意義ある二国間の話し合いを行うことがきわめて重要であると指摘した。同氏はさらに、台湾の馬英九総統およびそのチームが外交ルートを通して、日本の安倍政権との間で外交案件を成功へと達成させたことに続き、今回も台湾とフィリピンが齟齬を円滑に解決する能力があるものと確信しているとの考えを示した。
「フィリピン・スター」は5月21日、「台湾の政府関係者:我々の要求は度が過ぎてはいない」と題し、台湾の駐フィリピン代表処の立場を報道し、その中で「マニラ経済文化弁事処(以下、MECO)のアマデオ・ペレス(Amadeo Perez Jr.)理事長が手交した4通目の書簡には実質的な内容はなく、台湾側はこれを受け入れることはできない。台湾はフィリピン政府による正式な謝罪と同事件についての共同調査を要求するものである。これは理にかなっており、決して過度な要求ではない」と指摘した。
「フィリピン・デイリー・インクワイアラー」は5月21日、「台湾代表:複数の謝罪書簡がフィリピンの誠意の無さを明示」のタイトルで報道し、「台湾とフィリピン双方は本来、5月14日に話し合いを達成させていた。この話し合いには正式な謝罪書簡の内容についても含まれていたが、フィリピンのアントニオ・バシリオ(Antonio Basilio)駐台代表が、台湾外交部に渡した書簡の内容は全く異なったものであった。謝罪の書簡は合計4通となり、その内容は回を重ねるたびに変わっている。これはフィリピン政府の誠意が足りないことを表すものである」と指摘した。
フィリピンの「マニラタイムス」は5月20日に、「フィリピンの政府関係者は台湾との交渉を台無しにした」と題し、「台湾側は本来、MECOの書簡を受け入れようとしていたが、その後、一本の『内密の電話」』が全てを一変させた。もし、フィリピン政府の関係者が歓迎しない干渉をしなかったならば、台湾はフィリピン側の謝罪をとうに受け入れていたであろう」と報道した。
また、フランスの「AFP通信」の報道では、台湾はフィリピン沿岸警備隊により銃撃された台湾漁船のGPS航跡図を5月21日に発表し、フィリピン側が述べた台湾の同漁船がフィリピンの領海内に侵入したという弁解に反論したと指摘した。同報道では、台湾の行政院農業委員会漁業署の関係者のコメントを引用し、「台湾の同漁船にセットされていた航海データ記録装置(VDR)では、同漁船が5月9日に銃撃された時、フィリピンの領海内にいなかったことが示されている」と指摘した。
外交部では5月21日〜同22日の正午までに、同事件に関する海外の主要メディアおよび通信社の報道33篇を集めた。
【外交部 2013年5月22日 台湾週報】