看板報道番組「クローズアップ現代」のやらせ問題などで逆風が吹き荒れるNHKだが、発売中の「週刊文春」(文芸春秋)が、昨年放送された連続テレビ小説「花子とアン」の外国人キャストに不法就労の疑惑が浮上していることを報じている。
同ドラマは女優の吉高由里子がヒロインをつとめ、平均視聴率が22.6%を記録した人気作品。同誌によると、不法就労していたのは、吉高演じるヒロインが通った女学校の厳格な校長役だったニュージーランド出身の女優トーディー・クラーク。法務省が定めたところによると、本来、外国人が日本で芸能活動をするには「興行」の在留資格が必要で、在留資格外の活動は不法就労に当たるため、就労先や就労をあっせんした側も不法就労助長罪に問われるという。
ところが、同誌が入手したトーディーのビザのコピーによると、在留資格は「芸術」。そこで、トーディーの受け入れ先企業に話を聞くと、トーディーは13年10月に突如失踪。警察に失踪届を出していた中、同ドラマへの出演が決まっていたのだというのだ。そこで、同ドラマのチーフプロデューサーと対面し説明したが、「撮影に入っているんで」と相手にされず。NHKは同誌に対して、「芸術」以外の活動をする場合に必要な、資格外活動許可を撮影前に取得したとし、「入管が許可したのだから問題ない」とコメントしている。
「NHKは半ば“国営放送”に近いので、こういった“不正”はいままで堂々とまかり通って来たのだろう。ところが、吹き荒れる逆風でどんどん“隠蔽”していたことが露呈し始めている。今後も、一般の企業ではあり得ないようなことが次々と明るみに出そう」(放送担当記者)
吉高が今回発覚した、このNHKにとっては非常に“不都合な真実”を知ったら仰天するに違いない。