昨年9月に香港から国際スピード郵便(EMS)で成田空港に空輸された「ラー油」の瓶40本に、赤く着色された液状の覚せい剤約8キロが入っていたことが3日、警視庁組織犯罪対策5課への取材で分かった。粉末に合成すると、末端価格で約7億円に上るという。
警視庁は、届け先だった新宿・歌舞伎町の台湾料理店などを捜査。3日までに、覚せい剤取締法違反(営利目的製造)などの疑いで、中国籍の自称医師章凱容疑者(59)=同法違反(所持)罪などで起訴=を再逮捕した。
逮捕容疑は2012年2月~14年11月、当時住んでいた新宿区の自宅アパートで覚せい剤約190グラムを製造した疑い。容疑を否認している。
章容疑者は覚せい剤密造グループの一員とみられ、自宅から覚せい剤の製造マニュアルなどが押収された。ラー油を装った覚せい剤密輸事件についても関連を追及する。