犯罪組織の一斉摘発が行われた香港で、売春目的で違法入境した中国人女性らが拘束されたことが分かった。女性らは改造した貨物トラックで運ばれて来ていた。南都都市報が伝えた。
このほど大規模な暴力団撲滅活動が行われた香港では、3年ほど前から暗躍する某犯罪組織が主要な摘発対象となった。潜伏捜査官の2年にわたる調査によって、この組織が密航、地下カジノ経営、売春やマネーロンダリングなど多岐にわたる悪事を働いていることが判明した。香港の秘密結社的な一大犯罪組織であり、1990年代に最大勢力を誇った「14K」が後ろで糸を引いていると言われる。
香港警察当局が300人を投入し、週末に合わせ展開した一斉摘発では、60カ所で突撃捜査を実施、少なくとも67人を拘束した。香港中心部・ワンチャイで売春を行っていた不法滞在の中国人やロシア人を拘束したほか、中国国境から陸路で違法越境してきた中国人女性6人を拘束した。
彼らは貨物トラックの運転席後部を改造し、中国から若い女性らを隠して運んで来ていた。1回につき1~2人を運び、香港で売春させていた。このほど摘発された6人の女性は、香港郊外のコンビニエンスストアで迎えのタクシーが引き継ぐ段取りになっていた。なお、彼女たちの売り上げの一部が組織に吸い上げられていた。