アメリカのハリウッドを拠点に活躍したイラストレーターの長岡秀星さんが今月23日、心筋梗塞のため、神奈川県小田原市内の病院で亡くなりました。78歳でした。
長岡秀星さんは長崎県の出身で、昭和45年にアメリカに渡り、平成16年までハリウッドを拠点にレコードジャケットや映画広告などのイラストを制作しました。
この間、カーペンターズやアース・ウインド&ファイアーなどアーティストのレコードジャケットを数多く手がけたことで知られています。
また、今の茨城県つくば市で開かれた国際科学技術博覧会、科学万博のポスターを制作するなど、宇宙やSFをイメージしたイラストが人気を集めました。
長岡さんの家族によりますと、長岡さんはおととし、脳出血で倒れて手術をして以来、仕事としての創作活動はしなくなっていましたが、自宅でSF映画のストーリーを考え、100枚以上のイラストに少しずつ手を加えるなど最近まで創作に意欲を燃やしていたということです。
今月中旬、体調を崩して入院し、いったんは退院のめどが立つまで回復していましたが、今月23日になって急に容体が悪化したということです。
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「描きかけの作品があって・・・」
長岡秀星さんの妻の徳子さんは「結婚して50年がたちますが、けんかしたことが無いくらい優しい夫でした。まだ描きかけの作品があってあと2年あれば完成すると話していました。『退院して元気になって描くから支えてくれと』最後まで話していたので、突然のことで残念です」と話していました。