釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題で中日関係が冷え込んだのを契機に、4年近く前から「日本製品ボイコット」を徹底してきた北京宏昆集団の陳芳総裁がわずか2日の日本滞在で、すっかり考え方が変わった。今ではグループ全体に「日本を学ぶ」ことを推奨しているほか、株主総会に「日本製品ボイコット」を取り消すように進言しようと考えている。29日付で環球網が伝えた。
60年代生まれの陳氏は幼いころから「反日ソング」を聞き、「反日映画」を見て育ったため、強烈な「仇日」感情が染み込んでいる。12年に釣魚島(尖閣諸島)問題で中日関係が冷え込んだ時には、グループ会社20社の5000人の従業員全員に「日本製品の購入」を一律禁止するという反日行動に出た。
それから4年近く、日本製品のボイコットは続いていたが、わずか2日間の日本滞在で「日本を手本にすべきだ」とすっかり考え方が変わった。日本で受けた健康診断での「心のこもったサービス」に感銘を受けたのだ。「日本人の細やかな心配りは素晴らしい。最先端ではない医療設備もあったが、そんなことは問題ではない。とにかく丁寧な説明に感動した」と大絶賛。
「日本人はまず、相手の立場に立って考えることを出発点にしている。われわれは、日本人を見習わなければならない。今後は日本製品を進んで買って、少しでも多く日本に学ぶ機会を設けなければ。近いうちに会社の幹部や優秀社員200人を日本に派遣して、学ばせるつもりだ」と語っている。