香港の青年会議所が最近実施した調査で、香港児童の読書習慣が、日本や台湾に遠く及ばないことが明らかになったと報じた。
同会議所は今年上半期、香港、日本、台湾の児童1400人を対象として読書や作文の習慣に関する調査を実施。その結果、香港では月に10冊以上の本を読む児童がわずか6%で、過半数が月4-6冊、すなわち1週間に1冊しか本を読まないことが分かった。
一方、日本と台湾では3割以上の児童が月に10冊以上の本を読むとの結果になり、香港の読書習慣が日本や台湾に後れを取っている状況が浮き彫りとなった。
また、香港では作文コンクールに参加したことのある児童がわずか1割にとどまった。時間不足が最大の原因とされるが、日本では半数以上、台湾でも3割の児童が作文イベントへの参加経験があった。さらに、香港の児童の9割超が作家を理想の職業に選ばず、3割が「使命感があり、社会に貢献できる職業」を希望していることも分かった。
香港家庭教育学院の代表者は、習い事や授業の補修などによって親が「子どもの授業外の時間を埋めてしまい、読書の時間を犠牲にさせてしまっている」と分析。点数によって表される目先の成果ばかりを見て、読書によって得られる長い目で見たプラスの影響を考えていないとした。