6日放送の「ひるおび!」(TBS系)で弁護士の八代英輝氏が、「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録をめぐる韓国の主張に真っ向から反論した。
韓国は同遺産について、造船所や工場など7カ所で朝鮮半島出身者が「強制徴用」されたとして登録に反発していた。だが、先月の日韓外相会談で、世界遺産登録へ向け協力することで日韓が合意。一旦は登録に青信号が灯ったように思われたが、土壇場で「強制徴用」の表現をめぐって両政府の溝が埋まらず、審議が翌日に先送りされる事態となった。
特に、韓国側は「Forced Laber(強制労働)」という言葉を文章に盛り込もうとしたが、日本側は削除を求め、最終的には「foced to work」との表現で合意に至った。
番組は、登録されるまでの外交戦や、両政府の主張について詳しく紹介し、八代氏が意見を求められる場面では、日韓の関係改善の兆しに「冷や水を浴びさせられた」と韓国の姿勢を厳しく批判した。
続いて八代氏は、「Forced Laber」と「foced to work」という2つの言葉の違いは小さな問題に見えるが、「Forced Laber」が強制労働や奴隷制に繋がるようなイメージである一方、「foced to work」はブラック企業のようなイメージがあるのだと解説した。
八代氏は「ニュアンスとしてはだいぶ違うんですが、政治に利用されてしまった」と不快感を示した。
さらに八代氏は、日本側が「被害者を記憶にとどめるため」の情報センターの設置を検討すると発表したことについて「なぜ日本が徴用工の韓国のために情報センターを自分たちの費用で作らなければならないのか」と違和感を示した。
その理由について八代氏は、強制労働では対価は発生しないが「徴用」の問題では日本国民も動員されており、賃金の払いの合意もあったと説明し、韓国から「Forced Laberとされるいわれはない」「今回の件、地元は大喜びかもしれませんが、手放しでは喜べないなという後味の悪いものになってしまいましたね」と厳しく非難した。
一方で、コリア・レポート編集長の辺真一氏は、強制徴用の主語が明記されなかったと指摘したうえで「(主語がなければ)民間が、炭坑の主が個人的にやったことだと解釈もできる。韓国政府が主語にこだわらなかったのは、一歩譲歩したのでは」との見解を示して、韓国側を弁護していた。