米国人女性がブログ「Ｓｍａｒｔ Ｄｅｓｔｉｎａｔｉｏｎｓ」で、サンフランシスコの日本人街とそこで8月3－4日に開催された日本フェアの様子を紹介した。サンフランシスコは150年以上も前に日本から移民が上陸した地であり、筆者によると、「Ｎｉｈｏｎｊｉｎｍａｃｈｉ（日本人街・ジャパンタウン）」周囲には、1万2000人もの日系米国人が暮らすという。そこは、「伝統的な日本スタイルの店やアートを楽しめる活気と魅力にあふれたサンフランシスコの観光地でもある」と説明した。
ブログで紹介された「Ｎｉｈｏｎｍａｃｈｉ Ｓｔｒｅｅｔ Ｆａｉｒ（日本街祭り）」は、3万人以上を集客するマルチカルチャーなイベントとして定着している。
1973年に始まった当初は、「わずか4件の出店に過ぎず、日系米国人の若者たちにリーダーシップや指導力を養う機会として、また急速に失われていく伝統的な文化を守るために始まった催し」だったというから、その成長ぶりには目を見張るものがある。
筆者はこの祭りの様子を、「食事、音楽、ダンス、アートなどの多彩なブースに加え、日本をはじめとしたアジアの伝統文化を紹介する工作やゲームなどもあり、子供たちにとってアジア文化を体験する絶好の機会となっている」と紹介した。
「日本街祭り」は、日系米国人が日本の伝統的な文化を引き継ぐ機会であるとともに、その集客数から想像できるとおり、多くの米国人が異文化への興味と理解を持ちながら訪れている様子がうかがえる。
最近では、サンフランシスコの日本人街には、韓国人や中国人が経営するレストランも多いといわれているが、米国内で日本の雰囲気を味わえる貴重な場所であることに変わりはない。祭りを通して、サンフランシスコという大都市に、日系移民がその街の住民として溶け込んできた歴史やそれを受け入れてきた米国人の姿勢や歴史を垣間見ることができそうだ。