揚子晩報によると、近年ネット上でこんな笑い話がある。「ビーチで休暇を過ごすことになった。フランス人は美人がいないかを気にしている。ドイツ人は一日中ダイビングを楽しんでいる。イタリア人は終日日光浴を楽しんでいる。しかし、中国人は『Wi-Fiはない?』と尋ね歩いている」。海外に出掛ける人が増えるにつれ、中国人のWi-Fi依存が世界的に注目されている。
スマートフォンなどの携帯端末は生活に欠かせないツールになっているが、その通信料はばかにならない。そこで存在感が高まるのがWi-Fiだ。中国人観光客が利用するようなホテルやレストラン、小売店にとって「中国人とWi-Fiは切っても切れない関係」だということは常識になっているほどで、欧州では大手ホテルチェーンから高級ホテルまで、多くの宿泊施設が接続方法の案内を中国語でも用意するようになっている。
ホテルに無料のWi-Fiがないと中国人観光客からのクレームは絶えず、ロビーでしかネットに接続できないようなホテルでは中国人がロビーにたむろしている様子が多く見られると中国人観光客専門のガイドは話す。また、別のガイドは、自分のツアー客向けにモバイルWi-Fiルーターを準備するケースも少なくなく、これまで移動中は眠りっぱなしの人が多かったが、昨今はスマートフォンをいじっている人が増えたと話している。
このような中国人の需要増加に応じて、各国で無料Wi-Fiの提供も増えている。日本では20万カ所余りで無料でネットに接続できるほか、東京の地下鉄でも14年12月から外国人観光客の利用客が多い143駅がWi-Fiサービスがスタートした。韓国でもソウル市が3大キャリアと協力して15年末からのサービス開始を計画している