大腸がんのため5月28日に死去した俳優・今井雅之さん(享年54)のお別れの会が16日、都内で営まれ、SMAPの中居正広(42)、俳優・千葉真一(76)らが参列した。
弔辞は今井さんが尊敬し憧れ、公私ともに親交の深かった千葉が務めた。千葉は「今井君、残念だよ。残念、無念だ」と声を振り絞り、今井さんの演技に感動して楽屋に飛び込んだエピソードなどを切々と語った。
また、会場では今井さんの生前のVTRが流され、それを見た中居が号泣した。
祭壇は今井さんのイメージカラーで大好きな色だった赤色を基調にユリやバラなど計3005本の花で彩られ、笑顔の今井さんが写し出された遺影はライフワークとしていた原作・脚本・主演舞台「THE WINDS OF GOD」の写真が使用された。棺には靴や闘病中に寄せられた励ましの手紙、千羽鶴が収められた。
戒名は「雅風徹信居士」。同級生の僧侶に決めてもらったといい、名前の一字「雅」に風のように過ぎ去った人生と舞台「THE WINDS-」を表す「風」、自身の人生を信じ貫いた生き様を「徹信」に込めた。
今井さんは兵庫県出身。自衛隊の道に進むも家族の反対を押し切り俳優の世界へ。1986年、奈良橋陽子さん演出「MONKEY」で舞台デビューを飾った。「THE WINDS-」で数々の賞を受賞。テレビ朝日系「味いちもんめ」や映画「静かな生活」など映像世界でも活躍した。