南迴線、列車脱線事故で不通に
在来線、台湾鉄道の南回り鉄道(南迴線)が31日、列車の脱線事故で不通となり、台湾鉄道は復旧を急いでいる。31日早朝、台湾南東部の台東発高雄行きの台湾鉄道の自強号302号(特急列車)が、台湾最南端の屏東県枋山3番トンネルを出て、2番トンネルに向かうところ、列車の運転士は、2番トンネルの前で土砂崩れが起きたことに気付き、急ブレーキをかけたが、間に合わず、列車が土砂に突っ込んで、列車の第5と第6の車両が脱線し、第4の車両も破損した。
台湾鉄道は、台湾を一周する線路のうち、7ヶ所に土砂崩れの発生を感知できるセンサーを取り付けており、そのうちの4ヶ所は南回り鉄道にある。台湾鉄道は南回り鉄道を土石流や土砂崩れが発生しやすい危険な地区としている。しかし、今回事故が発生した場所は、センサーから15キロ600メートル離れており、センサーが感知できる範囲内にない。
今回の列車の脱線事故で17人が負傷、そのうち、3人が重傷、14人が軽傷。台湾鉄道は、列車がトンネルに入ろうとしたとき、土石流が発生、運転士が急ブレーキをかけても間に合わなかったため、今回の事故は人為的な過失によるものではないと判断。台湾鉄道の統計では、この事故の影響を受けた列車は32本、乗客が7000人だったという。
台湾鉄道の記録によれば、今回の脱線事故は1990年4月以来、土石流による事故の中で最も深刻なものだという。なお、南回り鉄道の運行再開は、早くとも9月2日以降となる見通し。
初の『国民幸福指数』、台湾はアジア1位
行政院主計総処が30日、はじめて国民の幸せの度合いを示す『国民幸福指数』を公表した。それによると、中華民国の『国民幸福指数』は6.64で、調査対象となる37ヶ国のうち、19位にランクされ、アジアでは日本の22位、韓国の28位を上回り、1位となっている。今回の調査で、国民の幸福の度合いが最も高い国は、オーストラリアとスウェーデン、3位はカナダ。中華民国台湾は、「人身の安全」の項目でのランキングは3位、「所得と財産」は4位。しかし、「環境の品質」の項目では35位となっている。
行政院主計総処は、本部がパリに置かれ、ヨーロッパ、北米等の先進国によって、国際経済全般について協議することを目的とした国際機関、OECD・経済協力開発機構の調査の枠組みで、OECDの34の加盟国とパートナー国2ヶ国、そして中華民国、合わせる37ヶ国を対象に幸福の度合いを調査した。
調査の基準となる項目は、「居住の条件、所得と財産、仕事と収入」という三つの「物質生活の条件」、及び「環境の品質、公民の参与と政府の施政、主観的な幸福感、人身の安全」などの8項目の「生活品質」に関する条件など11項目に達している。どの項目の点数も零点から十点あり、得点が多ければ多いほど幸せの度合いが高くなる。
雨止まず、気象局は洪水に警戒を呼びかけ
中央気象局が31日夜、豪雨と集中豪雨の注意報を発令した。集中豪雨注意報の対象区域は、台湾北部の基隆、新北市、中南部の嘉義県と嘉義市、南部の台南市、高雄市、屏東県。豪雨の警戒区域は北部の台北市、桃園県、新竹県と新竹市、苗栗県、中部の台中市、彰化県、南投県、中南部の雲林県、北東部の宜蘭県。中央気象局は、これらの県と市に対して、水害と土石流に警戒を高めるよう呼びかけている。
31日午後の豪雨が台湾北部の台北市、新北市、基隆市に深刻な洪水被害をもたらした。在来線、台湾鉄道の基隆七堵から四脚亭までの区間が冠水したため、七堵駅への線路が通行不能となった。一方、31日午後4時過ぎ、基隆市北寧路のマクドナルドの前の山でがけ崩れが発生、重さ30トンの巨石が小型乗用車のフロント部分を直撃、運転手は運良く無事だったが、落石により通行不能となった。
9月1日よりコンビニでも外貨両替可能に
台湾のコンビニエンスストアやナイトマーケットなどでは9月1日より外貨を台湾元に両替することが可能になる。『外貨兌換所設置管理法』の法改正を受け、中央銀行は30日、9月1日より時計屋、コンビニエンスストア、ドラッグストアのチェン店、宗教団体または慈善団体、管理組織のある夜市(ナイトマーケット)、遊園地、芸術文化センター、お土産店などの場所での外貨両替を開放すると明らかにした。
しかし、これらの場所では、外貨を台湾元に両替できるのみで、台湾元を外貨にかえることができない。一回両替できる金額は1万米ドルが上限。中国大陸の通貨、人民元の場合、一回の上限は人民元2万元。
台風被災地、国軍兵士600人が復旧作業に
台風15号で深刻な浸水が起きた台南市に、国軍兵士600人あまりが入って復旧作業を行っている。台風15号にともなう豪雨により、台南市では37ある行政区画のうち14の区画が軍の支援を要請、これを受けて陸軍の8つの師団が30日早朝から、600人を超える兵士を送り込んで被災地の復旧を支援している。
陸軍工兵基地から台南市の新化区新和庄に入って救援活動を行っている士官は、29日から新和庄入りしており、少なくとも6トンの泥や壊れた家具を運び出したと話した。この士官によると、被災地における軍の主要任務は交通を回復させることと、住民に協力して復旧作業に当たること。
台風15号は台湾本島に上陸はしなかったものの、西側の中部と南部に豪雨で被害をもたらした。台湾最南端の屏東県で二人死亡。また、30日は中学校と小学校の年度はじめの始業式の日だったが、教育部によると、台湾全域で少なくとも40の学校が台風の被害により休校にした。台風によって教育機関が蒙った損失は、台湾元2000万元程度だという。
菅直人元首相が反原発活動で訪台計画
台湾・中国時報の報道によれば、日本の菅直人元首相は台湾の「媽媽監督核電廠連盟(母親たちの原発監督連盟)」など、反原発団体の招きを受け、9月12日から15日まで台湾を訪問する計画だ。環球網が30日伝えた。
菅元首相は現地の原発を視察し、台北市のカク竜斌市長(カクは赤におおざと)、新北市の朱立倫市長らと会う可能性がある。また反原発のフォーラムやデモにも参加する計画があるが、詳細は未定だ。
台湾当局は敏感な話題がからむとして、積極的にはかかわらない方針とみられる。
LED各社に電気料金上昇と石油価格の追い風[IT]
政府が10月1日から電気料金引き上げを決め、産業用は最大で12.2%上昇するため、工場、商店とも照明を省エネ型のLEDに変える動きを速めるとみられる。LEDパッケージング大手の億光電子工業(エバーライト)など関連各社の第4四半期の業績は、いずれも前期を上回る可能性が高い。
8月30日付経済日報によると、電気料金の上昇に加え、リビア情勢の緊迫化による国際原油価格の上昇も、LED各社にとり追い風。電気料金の引き上げをさらに求める声も上がる可能性があり、節電効果があるLEDへの注目はますます強まりそうだ。
LEDエピタキシャルウエハー製造世界大手、晶元光電の広報担当者は「今回の値上げで、企業は節電の方法を考えるだろう。24時間動いている工場と商店は急いで照明をLEDに変えるはず。LED照明の浸透率は高まると思う」と話している。
億光の他、晶元光電、電源供給ユニット製造大手の台達電子工業(デルタ)、友達光電(AUO)系のLEDメーカー、隆達電子(レクスター)、LED照明用のレンズやリフレクターを手掛ける雷笛克光学(LEDリンク・オプティクス)、LED照明の艾笛森光電(エジソンオプト)などが売り上げを拡大するとみられている。
証券筋によると、各社のうち最有力なのは億光と晶電。台湾のLED街路灯は億光、台達電、光宝科技(ライトン)の3社が納入しているが、すべてにLEDチップを供給している晶電が、川上分野最大の勝者だ。億光はLED電球市場におけるシェアは5割超。ブランドの優位性もあり、電気料金上昇で恩恵を受ける可能性がある。
経営体制では晶電、隆電の2社の強さが目立つ。LEDのうちバックライト用の需要が急拡大していた時代には水平分業が行われたが、照明が主体になるにつれ、垂直統合体制のメーカーが強みを持つようになった。晶電は仮想的な垂直統合モデルを構築している。また、隆達は当初から、エピタキシャルウエハーからパッケージングまでを含む垂直統合体制を採用しており、両社の強みが改めて注目を集めている。
証券筋によると、世界のLEDメーカーは、蘭フィリップス、独オスラム、韓国サムスン電子、LGイノテックなどブランド陣営と、億光、隆達、ソウル半導体など受託製造企業の2つに分かれつつある。LEDメーカーの受託製造陣営の中核として台湾LED各社の今後の動向が注目される。
日本ハムの陽、「もっと台湾を愛そう」投稿で「いいね!」が12万人
日本プロ野球、日本ハムの陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)が28日、フェイスブックで韓国製品のイメージキャラクター起用の申し出を断ったことを明らかにし、台湾への熱い気持ちを語った。この投稿が発表されるやあっという間に注目を集め、「自由時報」、「聨合報」などにも取り上げられた。台湾時間31日午後7時時点で「いいね!」を押したファンは12万3000人に達し、投稿をシェアした人も1万7000人を上回った。
陽の投稿内容(原文中国語)は以下の通り。
「台湾は韓国のような気迫に欠けているとずっと思ってきたし、各国球界の諸先輩方のことは大変尊敬している。しかしだからといって台湾の選手がほかの国に劣っているとは思わない」
「俺をイメージキャラクターに起用しようとする韓国企業のギャラがめちゃ高かったんだけど、やっぱり最終的には台湾の老舗飲料メーカー、黒松を選んだ。確かに(韓・中も立派、例えば中国ご自慢の)ジャイアントパンダも可愛いが、俺たちにはタイワンツキノワグマという可愛いヤツがいる」
「俺一人の力は取るに足らないが、自分の故郷のために少しでも何かをやりたい。台湾人の俺たちが台湾を愛さずに、誰が愛してくれるだろうか」
台湾、シリア化学兵器使用を非難
外交部は31日、中華民国(台湾)はシリアのアサド政権および反体制派に対して一般市民への暴力や非人道的行為を非難するとともに、平和的手段による紛争解決を呼びかけていると表明した。
激化するシリア内戦では化学兵器の使用により一般市民に多数の死傷者が出たと伝えられているが、これについて外交部は、「中華民国は一貫して人権の尊重、民主主義の追求という普遍的価値を重視する立場をとっており、シリア国内の紛争が平和的に解決されることを望んでいる」と強調した。
中華民国政府は隣国ヨルダンに避難したシリア難民に向けて、すでに組み立て式家屋50セットと救急車5台を提供している。